「コツ」は部屋の把握
物件以外にも目を向けよう
次に、効率的にかつ失敗しない部屋探しをするための「コツ」を5つ伝授する。
(1)部屋の広さ(畳数の違い)を把握する
東日本と西日本をまたぐ引っ越しの場合、部屋の広さに注意を払おう。実は地域によって畳1枚の大きさが違うからだ。1畳でも広さが異なることがあるため、何平方メートルかを基準に検討しよう。ちなみに江戸間(関東)なら1畳は1.76m×0.878m、京間(関西)なら1.91m×0.955mで京間が少し広い。部屋の広さによって、家具やカーテンのサイズも決まってくる。
また、ドアやエレベーター、階段、家の前の道路のサイズも要注意。手持ちの家具が入らない恐れがあるからだ。オンライン内見をする人は、不動産会社の担当者にメジャーで測ってもらうといい。
(2)コンセントの位置・数を確認する
コンセントの位置・数は間取り図に書いていないケースが多く、必ず確認しておこう。特にキッチン周りの家電は、炊飯器や冷蔵庫、オーブン、電気ポットなど消費電力が多いため、コンセントの場所と容量は大切だ。また、リビングでもテレビなどの家電とコンセントとの距離も重要となる。オンラインでは確認しづらい箇所で、内見に行った際に自分の目で確認するのがおすすめだ。
(3)冷蔵庫の位置と冷蔵庫扉の開く方向を調べる
自身の冷蔵庫がどのタイプ・サイズか把握しておき、実際に壁との距離や普段の料理の動線をイメージしながら、配置を考える必要がある。冷蔵庫の寸法はもちろん、設置場所や玄関、階段の幅など玄関から設置場所までのルートも問題なく通過できるか、確認すべきポイントだ。
(4)携帯電話の電波の入り具合を確認する
携帯電話の電波が入るかどうかも、入居前に調べておきたいポイントだ。木造の方が鉄筋コンクリートの物件よりも電波が入りやすい傾向にある。また携帯だけでなく、付帯のインターネット環境も合わせて確認するようにしておこう。
(5)不動産会社への訪問前に情報を収集する
実際に土地勘のないエリアで賃貸居住用物件を探す単身者を担当したことがあるアットホーム加盟店にコツを聞いてみると、「事前にインターネットでその街の情報を調べておくことで、住まい探しはスムーズになる」「インターネットマップなど、現地に行かなくても周辺を確認できるサービスを活用すること」といったアドバイスがあった。インターネットやSNSを利用した情報収集が主流な昨今、現地に足を運ばずに周辺環境などを十分に確認することが可能だ。
ただし、気候については現地の人の声を直接聞く方がよいだろう。例えば積雪地域だと防寒対策や車のタイヤの履き替えなども必要だ。生活面で苦労しないためにも、地元の不動産会社に地域特有の気候を聞いておこう。
見知らぬ土地に引っ越す場合、アットホームに加盟する不動産会社からの意見で最も多かったのが、「周辺環境の確認」だ。自分の生活に合わせて買い物ができるか周辺のスーパーの営業時間を調べたり、最寄りの駅までの歩道橋や街灯の位置をインターネットマップで確認したり、病院の場所を確認しておくなど、物件以外にも目を向けるとよい。