誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる。Voicy「精神科医Tomyきょうのひとこと」の“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!
野菜づくりに学ぶ人間関係
自宅の近くを散歩しているとき、野菜を露地栽培しているおじいさんとおしゃべりすることがあるんです。
長年、野菜を栽培しているそうで、おいしい野菜を栽培するための「間引き」の方法なんかを聞くのは新鮮で、とっても興味深いです。
そこでふと思ったんです。仕事や人間関係でも間引きは有効ではないのか、と。
心の引っ掛かりを放置しない
約束を守らない、締め切りに遅れる、対応がちょっと雑……そんなことを感じながら、「そこまで目くじら立てることもないか」とって思って、心の引っ掛かりを放置していると、いずれ大きな問題に発展することがあります。
そうなるともう後戻りできず、問題解決のために心も労力も削られることになります。
経験を重ねてくると、初期段階の心の引っ掛かりで、「これはいずれ大きな問題に発展しそうだな」というのが、ある程度感覚としてわかってくるようになります。
思い切った決断で面倒を回避
だから利害関係が深まって後戻りできなくなる前に、「もうやめよう」と勇気を持って関係性を間引くことが大事になるわけです。
たとえば、悪意がなくても、2回続けて約束を守らなかったら、もうその人とは関わらないようにしようとか。
相手にもよりますからケースバイケースですが、初期段階の違和感を放置せず、思い切った決断をすることによって、その後の面倒を回避できるのです。
悪意なく被害を与える人
そこをなあなあに妥協して安易に見過ごすと、その先にどうしても許せない問題に発展しがちです。
そのときには利害関係ができあがっていて、双方ともに簡単には離れられない状況になってしまうのです。
だから、些細な違和感を見過ごさないことが大事。他人に被害を与える人は、意外と悪意のないことも多いです。
つかみどころがなく
違和感が生じる相手
相手に被害を与えても自覚がないか、被害者のほうが大人になって見過ごしてきたからこそ、幾つになっても自覚することなく、同じことを繰り返す。そういう人もいるのです。
だからといって、アナタが被害者になる必要はありません。やっかいな人は、つかみどころがなかったりしますが、ちょっとした違和感が生じるはず。その違和感を見過ごさないようにしてください。
そして、なるべく関わらない。なぜなら、多かれ少なかれ、本来ならば不要なストレスやモヤモヤ感から、ジワジワとエネルギーが吸い取られる相手だからです。
マイナスに働く“情”
お互いのためにも、思い切って関係性を間引くことが大切です。
そのためには「遅刻する」「妙な言い訳をする」「軽いウソをつく」「約束を守らない」など、自分の中で線引するポイントの目安を立てておくといいです。
そして思い切って関係性を間引く。相手に対する中途半端な“情”は、お互いにとってマイナスに働きますからね。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。