誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる。Voicy「精神科医Tomyきょうのひとこと」の“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!
八方美人は逆効果
みんなに受け入れられることをしようとするのは、なかなか難しいことです。
みんなに好かれたい、みんなに嫌われたくない、みんなによく見られたい…そんなふうに振る舞うと逆効果になりがちなのです。
それはプライベートだけでなく、仕事でも同じこと。たとえば、アテクシが本を執筆するとき、万人受けすることを想定して書くと、逆に読者不在の境地に不時着してしまいかねません。
それは「誰に向けて」なのか?
対象となる読者像を細かく分析して、その読者像に徹底的に寄り添う。このように具体的な人物像を想定することをマーケティングの世界では「ペルソナ」といいます。
場合によっては、年齢や性別だけでなく、学歴や職歴、年収、家族構成、生まれた場所や現在住んでいる地域、趣味・思想などにいたるまで、個別具体的に想定します。
単純な話、幼児向けと高齢者向けでは、まったくアプローチが違うわけです。
「背景」を大切に
雑誌などでお悩み相談の依頼を受けることもありますが、お悩みを抱えている人が「どんな人なのか」「どんな背景を持つ人なのか」が、ある程度具体的にわからないと、よいアドバイスができません。
そうした人物像が見えないまま、漠然とした悩みに答えてくださいと言われても、芯を食った解決策をお伝えすることはできないんです。
万人に共通するアドバイスをしようとすると、逆に誰にも刺さらない、実につまらない話になってしまいがちなのです。
足つぼとの共通点
最近、足つぼマッサージにハマっているのですが、よくある足つぼグッズに足裏全体をのせて刺激するよりも、不調な部分に効果のある特定のつぼを狙って押したほうが効果的なのと一緒です。
なにかをするときにはターゲットを絞り込んでおく。そういう発想を持っておくと、いろんなことでより効果を発揮しやすくなるでしょう。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。