ホンダの外部提携が加速
GMと東京で無人タクシー
ホンダは10月19日、米ゼネラル・モーターズ(GM)と2024年前半に共同出資会社を設立し、26年から日本・東京で自動運転の無人タクシーの運行を開始すると発表した。
この発表会見には、ホンダの三部敏宏社長とGM傘下の自動運転技術開発会社であるGMクルーズホールディングスのカイル・ヴォクトCEOが出席し、GMのメアリー・バーラCEOもオンラインで参加した。
ホンダとGMの提携関係は、燃料電池システムの提携を始めた13年にさかのぼるが、その後、両社の電動化戦略(FCEV・BEV)における協業のほか、自動運転領域でも提携を進めるなど関係が深化してきた。18年にはホンダがクルーズに資本参加し、デリバリーサービス専用の完全運転車両「クルーズオリジン」の共同開発を進めている。
米国ではクルーズが無人タクシーの商用サービスをすでに始めているが、今回の無人タクシーの運行が東京で実現すれば、運転を自動化した「レベル4」運行を都心で行うのは、日本では初のケースとなる。
会見でホンダの三部社長は「まず、東京都心で無人タクシーを運行し安全性などで顧客が満足すれば、他の都市にもサービスを展開できる」と意気込みを語った。ホンダが先陣を切ることになった無人タクシー運行の成否は、日本における今後の自動運転時代に向けた試金石ともなろう。