成果を感じにくいから
モチベーションが継続しない
企業主導でのリスキリングの場合は最終ゴールを想定しやすい。会社からゴールを提示されることもあるだろう。それでも、キャリアを積んできた仕事と違い、学びはじめは成果を感じにくいだろう。
個人での学び直しとなると、成果を感じるのはさらに難しくなる。学びを続けているうちに「何のために学んでいるのか」「これが本当に将来の役に立つのか」と迷いが生じる。自由意志で受講できるオンラインのセミナーなどは、この感覚に陥りやすい。
「何を学んだら良いのかわからない」といった状態で、とりあえず学び直しを始める人も、モチベーションが持続しない人が多い。そのうち「自分が学ぶべきは、これではないのかも」と別の学びを始める。
どの場合でも、自分の学んでいるスキルを社会でどう生かすかを可視化できないことが原因である。現在のスキルへの掛け算で学びを選んでいる人はイメージを持ちやすいが、新しいジャンルに挑戦しようとしている人ほど、この傾向が強い。
成果を実感できないことによるモチベーション低下を防ぐためには、学んだことを「アウトプット」する場を持つと良い。実際の仕事に近いものが理想だが、難しい場合は友人や家族などに話すだけでも効果はある。話しているうちに自分の考えがまとまり、相手から思いもよらぬヒントを得られることも多い。