日本人の英語熱は明治維新の頃から高まり続ける一方、英語学習を「つらい」と感じる人はいまだ多い。そういった無邪気な学習者たちに笑顔を取り戻してもらうべく、仕事ができない社員や、愛社精神の低い社員、窓際族などによる非エリート風の言い訳や失敗をまとめた書籍『ろくでもない英語の言い訳300』が刊行された。ネイティブもあきれかえる、職場では絶対に使えないその内容とは? 同書から特別に一部を公開する。
「その商品、売れる前から推してましたけどね」。営業社員の古参アピールがうざい。
“I was stanning the product even before it became mainstream.” The sales employee’s veteran appeal is really annoying.
古参アピールとは、読んで字の如く自分は古参だとアピールすることを指し、「古参アピ」などとも略され、ざっくばらんにいうと嫌われる行為です。古くは、織田家の古参、柴田勝家による新参者秀吉との争いから、某アイドルの古参……失礼。何でもありません。とにかく昔から枚挙にいとまがないのです。古参アピールがすぎると、新規ファンからひんしゅくを買い、賤ヶ岳で討ち取られたりもするのでご注意を。
開き直りの申し開きフレーズ
「明日の健康診断の数値が悪くなるから、9時以降の売上チェックは控えます」
“I’ll refrain from checking sales after 9 p.m., as it might negatively affect my medical check-up tomorrow.”
売上チェックによる心理的ストレスは、血圧、肝機能、血糖値、血中脂質、尿、心電図、毛根数などに影響をおよぼします。
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「下ネタはこれくらいにして、本題に入りましょう。実は、今月1円も売れていません」
“Dirty jokes aside, let’s get started. In fact, we haven’t sold anything at all this month.”
ひとしきり盛り上がったみたいです。
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「弊社では、謝罪に精通した人物を常に求めています」
“We are looking for individuals who are familiar with the apology procedure.”
個人が情報を拡散できるSNS全盛時代の中で、企業は常にクレーム処理や謝罪対応の危険性に脅かされています。どのような大企業であっても、対応を誤れば命取りとなるため、ぜひ本書で効果的かつユーモラスな対応を学んでいただけますと幸いです(個人の感想です)。
(本稿は、『ろくでもない英語の言い訳300』を抜粋、再構成したものです)