2023年に注目すべきスタートアップについて教えてください。投資先の場合は、その点を明示してください。

・Bugworks(投資先)
新型コロナウイルスは世界的に拡大しましたが、Nextパンデミックといわれているのが薬剤耐性菌による感染症です。一旦、感染が拡大すると、原因菌は薬剤に耐性をもつために既存の治療薬では効果がなく、世界的に広まることが懸念されています。当社の投資先であるBugworks社は、感染症を引き起こす薬剤耐性菌に効果のある抗生物質を開発しており、来たるべくNextパンデミックに対応する有力なスタートアップです。

・Telexistence (投資先)
新型コロナウイルスにより非対面・非接触ニーズが高まるとともに、人手不足やインフレに伴う高賃金化によって人の代替となるロボティクス技術のニーズは高くなっています。そこで、小売、物流、飲食などにおいては、2023年から本格的にロボットの導入が加速すると考えています。国内では投資先であるTelexistenceの事業展開に注目しています。

同社が開発したAIロボット「TX SCARA」は、ファミリーマートに300台の導入が決定しました。店舗従業員への作業負荷の大きい飲料補充業務を24時間行い、これまで人間が行っていた飲料補充業務を完全になくすことを目指しています。また、AIロボットは飲料の陳列業務を通して、ドリンクの売れ筋や在庫管理もデータ化しており、店舗運営のDX化にも貢献しています。

・TURING(投資先)
「Connected(コネクテッド)」「Autonomous(自動運転)」「Shared & Services(シェアリングとサービス)」「Electric(電動化)」の頭文字をつなげたCASEは、いずれの領域にも注目しており投資を行っています。スタートアップでは、当社投資先である「Autonomous(自動運転)」領域のTURINGに注目しています。

当社は、自動運転AIアルゴリズムの開発によりレベル5の完全自動運転車の実現・販売に取り組むスタートアップ企業です。これまでの自動運転車は、自動車メーカーが開発をしてきましたが、同社はAIのスペシャリストが開発を手がけており、完全自動運転を実現するために必要なシステムをAIにより開発していくというスタンスをとっています。AIネイティブ世代のチャレンジ精神を示すものであり、創業者とTURINGに集うすべてのメンバーならばきっと完全自動運転車が実現できると期待しております。