「現時点ではまだまだ足りない点や改善点も多い」(佐藤氏)ため、今回調達した資金は今後Findy Teamsをアップデートしていくための開発体制の強化にも用いる計画だ。現在はテクノロジーで組織の状態を可視化した後、コンサルティングに近い形で運営メンバーが改善のサポートをしている。後者についても、少しずつシステム側で対応できる領域を拡張していく予定だという。
またFindy Teamsの結果を外部に公開できる機能を追加することで、パフォーマンスの高い企業が自社の魅力を定量的にアピールするための仕組みも作っていきたいとのこと。そうなれば既存事業と連携も進みそうだ。
調達資金を使って、Findy Teamsのほか既存事業のアルゴリズム改善などにも投資をする。主にそれに伴う人材採用やマーケティングの強化に取り組む方針だ。
今「DX」と聞いて多くの人は「デジタルトランスフォーメーション」を思い浮かべるだろう。もちろんファインディのビジネスはハイスキルなエンジニアをマッチングすることで、大企業を中心とした既存産業のDXを支援する意味合いがあるのは間違いない。
一方で同社としてはこれまでもそうだったように、もう1つのDXと呼ぶ「Developer Experience (デベロッパーエクスペリエンス = 開発者体験)」の向上にも引き続き力を入れていきたいという。
「エンジニアにとってより良い環境を作りたいという考えは変わりません。中長期的にはスキル偏差値を活用しながら、もっとエンジニアにメリットのある機能を加えていきたいと思っています。転職する時に限らず、定期的にサービスを訪れることで自分の現在地が見えたり、課題や目標が見つかったり。エンジニアの成長に貢献できるサービスへ進化させていきたいと思っています」(山田氏)