エンジニアの成長に貢献できる仕組みづくり目指す

「Findy Teams」
開発チーム全体の状況を自動分析する「Findy Teams」のイメージ

今年の4月には新しいチャレンジとして、これまで磨いてきたアルゴリズムやノウハウを“開発チームの健康診断”に活用した「Findy Teams」のベータ版をローンチした。

同サービスではエンジニア個人のものではなく、開発組織全体のGitHubを独自のアルゴリズムにより自動で解析。チーム全体の開発プロセスの活動量や改善点をグラフ・数値を用いて見える化する。

社内に「ウェブチーム」「iOSチーム」「Androidチーム」といったように複数の開発チームが存在する場合はチームごとに診断結果を比較できるのも特徴だ。

仮にiOSチームの指標が他チームに比べて下がっているとしたら、何か問題が発生しているかもしれないのですぐに原因を把握して手を打つべきだろう。反対にAndroidチームが高パフォーマンスを叩き出していれば、そのノウハウを全社展開することで開発部門全体の底上げが見込めるかもしれない。

「Findy Teams」解析画面のイメージ
「Findy Teams」解析画面のイメージ

Findy Teamsを担当する佐藤氏によると、複数社のCTOやエンジニアリーダーと話をする中で「エンジニアチームの状態や採用したエンジニア個人のパフォーマンスを評価する際の材料が足りていない」という悩みを聞くことが多かったそう。自身でも同じような感覚があったため、「まずは評価の一歩手前で、チームの状態を定常的に把握できる仕組みがあれば便利ではないか」と考えてFindy Teamsを開発した。

同サービスでチームごとに可視化される「イシュー増加率」「コミット増加率」「プルリク(プルリクエスト)増減率」「レビュー対応率」といったGitHub上のアクションは、手間をかければ自力でも測れる。ただCTOなどが様々な重要な業務を抱える中で、これだけに多くの時間を費やすのは現実的ではない。

「そもそも時間をかけても見える化するのが難しい指標にも対応できるようにしたいと考えていますが、(従来自力でやるのに時間がかかっていたことが)定常的に自動で見える化されただけでも価値があると感じて頂けることが多いです」(佐藤氏)

まずは最小限の機能のみを実装した状態でベータ版としてローンチして、事前登録のあった約20社から順々に試してもらっている状況だ。社員数が数百名規模の企業からスタートアップまで規模は様々。特にコロナ禍においてはリモートワークを推進している企業も多く、その状況下でチームの状態を把握したいというニーズから問い合わせに至るケースもある。