芸能人のYouTube進出も加速し、公営競技のライブ映像の視聴・投票が可能なインターネット投票サービス「WinTicket(ウィンチケット)」や競輪の投票ができる「Tipstar(ティップスター)」など既存エンタメのDX化なども印象的でした。

盛り上がった理由は言わずもがな、皆外出できなくなったけどエンタメへの需要・渇望は消えなかった、むしろ増した、ということかなと思います。

  • 2021年のトレンド予測

「AR(拡張現実)」が意識されない形でポケモンGOやSNOWが流行して一般化したように、「メタバース」という概念が意識されない形でのメタバースがバーチャル空間に生まれつつあると感じています。この流れで、次の「居場所」=「次のSNS」はライブ配信的なコミュニケーションをインフラに成立していくはずです。

アメリカの音声SNS「Clubhouse(クラブハウス)」や日本の「stand.fm(スタンドエフエム)」、アルの「00:00Studio(フォーゼロスタジオ)」などの様子を見ても、ライブ配信は「配信」という概念を超えて「常時接続」のインフラになってきていると感じます。“Zoom飲み”は一過性のトレンドだったかもしれませんが、リアルの生活の様子もオンライン空間にじわじわと垂れ流されていくようになっています。その過程も共有していくことでマネタイズする「プロセスエコノミー」も進んでいくと思います。

5Gの普及はまだまだですが、ドコモのahamoなどの動きもこうした流れを加速させていくでしょう。ここにクラウドファンディングやhoursカウシェなどのグループ購入サービス、BASEやStoresはじめとしたECの民主化、PayPayなどのサービスの一般化・ポータル化の流れなどが混ざっていき、インターネット上でのお金の流れがよりなめらかになっていく1年になると見ています。

分断・孤独が社会問題になった2020年を受けて、自分たちミラティブもオンライン上で人と人をつなぐ居場所としての価値により向きあっていきます。

YOUTRUST代表取締役 岩崎由夏氏

  • 2020年の振り返り

副業の市場が大きく拡大した1年でした。副業の雇用側も求職者側も一気に増えて、副業領域としては節目になった一年でした。リモート勤務になった企業が増え、また未来への不透明さから固定費は上げたくないという力学も働き、今までなら「出社してくれないし、副業の人はいらない」と言っていた企業が、副業人材を採用するようになっていきました。