退職理由としておすすめなのが「結婚」「親の介護」「友人との起業」です。

・結婚をすることになり、パートナーが仕事を辞めてほしいと言っている
・実家の手伝いをすることになった
・会社を辞めて介護してほしいと言われた

 いずれも会社が何と言おうと変えられない家庭の事情です。

 もしくは「友人に誘われて起業をすることになった」などと、自分ひとりの問題ではなく、それに関わる人間がいることを感じさせるといいでしょう。

「もう転職先が決まっています」というのも悪くはないのですが、やはり会社に不満があって転職活動をしていた背景が見えてしまうので、人によっては「感じが悪い」と捉えられてしまうかもしれません。「表面的な円満退職」にならないようであれば、別の理由がいいでしょう。

 これらの理由は全て、つくり話です。でもそれを追及できる人はいません。

 どうしても嘘がばれるのがまずいのであれば、辞めたあとに「突然、結婚がなくなった」「別の人に親の介護をしてもらえるようになった」ことにすればいいのです。

「嘘をつくのは気が進まない」という人もいますが、正直なことを話して会社から嫌がらせをされる可能性があるなら、それは避けるべきです。

 退職届を出してから退職をするまでに約1~3ヵ月は会社に通うことになります。その間に「どうせ、うちの会社に不満があるんだろ」とか「転職先が決まってていいよな」などと嫌味を言われたり、そのような態度をとられたりしては、あなた自身の心がすり減ってしまいます。嘘も方便なのです。

 会社としてはどうすることもできない退職理由をつくることで、「私は会社に不満があるわけではありませんが、周りの人の都合もあってやむなく辞めるのです」というスタンスで、嫌味をかわすことができるのです。

退職日を決めることが
なぜ大切なのか

 退職理由を考えたあとは、退職日を決めましょう。

 退職日を決めることは大切なポイントで、これをきちんと決めないまま、退職の意思を伝えた場合、会社の都合でずるずると退職日を延ばされる場合があります。

 また、退職日を公表することで、周りから不要な攻撃を受ける可能性もあります。そっと心の中で決めておいて、就業規則に合わせたタイミングで、退職届を提出しましょう。

 心の中で決めておく退職日の目安は、早くても3ヵ月先を勧めています。

 もちろん、賞与を待ってから退職したい場合はそれ以上先になるかもしれませんし、 もうこれ以上働くのが難しいのであれば、最短は2週間です。