日本人の英語熱は明治維新の頃から高まり続ける一方、英語学習を「つらい」と感じる人はいまだ多いです。そういった無邪気な学習者たちに笑顔を取り戻してもらうべく、仕事ができない社員や、愛社精神の低い社員、窓際族などによる非エリート風の言い訳や失敗をまとめた書籍『ろくでもない英語の言い訳300』が刊行されました。タイトルに偽りなく、まっとうなビジネスパーソンの皆さまからは見向きもされていない様子ですが、そんなハイスペックな方々の英語学習は他の参考書にお任せして、「生きてるだけで丸儲け」をモットーとされている方々に、本書の例文をよりいっそう活用する方法についてご説明させていただきます。

ろくでもない英語の言い訳300Photo: Adobe Stock

「吾輩の辞書にベッドメイキングの文字はない」
"The word 'bed-making' is not my dictionary."

 ナポレオンの「吾輩の辞書に不可能の文字はない」は、皇帝が放った名言にふさわしく、エンペラーオブ名言ならぬキングオブ名言として、世界中で最もよく知られているものの一つです。知名度の高さに比例して雨後の筍の如く発生するのがパロディですが、ここはひとつ、ダメ人間らしく面倒くさそうなワードをどんどん辞書から消し去りましょう。

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「吾輩の辞書にノルマの文字はない」
"The word 'quota' is not my dictionary."

 営業社員におけるストレスの権化です。これを消さずして何を消すというのでしょうか。

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「吾輩の辞書に仕様書の文字はない」
"The word 'specification' is not my dictionary."

 開発部の社員におけるストレスの権化です。これを消さずして何を消すというのでしょうか。

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「吾輩の辞書に昇進の文字はない」
"The word 'promotion' is not my dictionary."

 すべてのビジネスパーソンにおけるストレスの権化です。これを消さずして何を消すというのでしょうか。

 ビジネスの場だけでなく、広く日常的にも面倒な言葉を消して気楽に生きたいものですね。

(本稿は、『ろくでもない英語の言い訳300』の著者、中山氏による書き下ろし記事です)