年越しはなぜ「そば」なの?香川だけじゃない「年越しうどん」食べる意外な県も「全国年明けうどん大会」であいさつを行う池田豊人香川県知事。右端にいるのはご当地キャラ「うどん脳」 Photo by Wataya Miyatake

丸亀製麺も推している
「年明けうどん」とは?

 やはり、大みそかは全国的に「年越しそば」であることに、間違いはない。とはいえ、新たなビッグウェーブが押し寄せている。「年明けうどん」だ。

 麺の業界団体である「全国製麺協同組合連合会(全麺連)」が、これまで「11月11日はめんの日」「節分そば」「彼岸そば」「年の瀬ラーメン」など時節に応じたさまざまな拡販策を打ち出す中で、年明けうどんを大々的に打ち出し、その認知が徐々に上がっている。

 年明けうどんとは、「純白で清楚なうどんに紅いトッピングを添え、年の初めに食べることで、その年の人々の幸せを願うもの」(年明けうどんHPから引用)。2008年に香川県で提唱され、14年からは約20店のご当地うどん店が参加する「全国年明けうどん大会」が開催されている。第10回大会(23年12月開催)では2日間で3万人を集客し、フードイベントとして急成長中だ。

年越しはなぜ「そば」なの?香川だけじゃない「年越しうどん」食べる意外な県も「年明けうどん大会」第10回大会に出店した坂出第一高等学校食物科による「オリーブハマチ尽くしうどん」 Photo by Wataya Miyatake

 大会以外でも、香川県と岡山県を中心に132店舗が「年明けうどん」を提供しているし、人気うどんチェーンの丸亀製麺も、3年ぶりにオリジナルの「年明けうどん」を全国展開するそうだ。

「年越しそば」と「年明けうどん」。歴史は大きく違うが、どちらも年末年始の縁起を担ぐ風物詩として、「細く長く」共存するか注目だ。