新NISAではもちろん分配金も税金ゼロ! シニア層をはじめ「非課税で分配金がほしい!」という人も多いでしょう。しかし、新NISAでは毎月分配型は買えません。そこでオススメしたいのが、隔月分配型や四半期分配型などの分配金を出す投資信託を買う手法。ザイの新NISA本の決定版『一番売れてる月刊マネー誌ザイが作った新NISA入門』から、分配型の投資信託を買う時の注意点などを抜粋しました。
本当の利回り20%超の人気毎月分配型も
新たに隔月分配型を設定し新NISAで買える
分配金の受取りを主な目的にするなら、分配金を出す投資信託を選びましょう。ただし、新NISAの対象商品は、長期目線の資産形成に向かないとされる「毎月分配型」の投資信託が除かれています。
その代わり、成長投資枠では、年1~2回分配金が出る投資信託のほか、隔月や四半期ごとに出る投資信託も買うことができます。新NISAでは分配金も非課税なので、定期的に利益を受取りたい人にはオススメです。高齢世代に限らず、一定の分配金収入を得ながら資産形成をしたい現役世代にとっても、こうした投資信託は魅力的でしょう。
一方で、分配型の投資信託を買う際には注意点も! いくら高い分配金を受取っても基準価額が下がってしまっては、元も子もありません。そこで、役に立つのが「本当の利回り」という指標(図を参照)。直近1年で基準価額が下がった場合は、その下落分を加味して算出します。この本当の利回りがマイナスの状態が続いている投資信託は避けましょう。
2023年に最も買われた投資信託で、1年の本当の利回りが20%超(23年12月末時点)の人気毎月分配型「世界のベスト(インベスコ世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(毎月決算型))」も、隔月分配型を設定しています。この隔月分配型は、成長投資枠で買うことができます。安定的に分配金が出ているか、実績を確認してから投資しましょう。
なお、投資信託は分配金を出した分だけ基準価額が下がるため、分配型は基準価額が低く見えてしまいます。分配金の影響を排除した「分配金再投資の基準価額」を見ましょう。
年金と組み合わせて毎月収入のある生活も実現可能!
最後に、隔月分配型や四半期分配型の投資信託の使い方について触れておきましょう。
たとえば、分配金を出す月が異なる複数の投資信託を組合わせて買えば、実質的に毎月分配金を受取ることができます。四半期ごとに分配を出す投資信託も、分配月がズレている商品を3本買えば「毎月」にすることができます。また、年金が出る月は偶数月なので、奇数月に分配金を出す投資信託を買って、年金が出ない月を補う使い方もいいでしょう。
※本稿は、ダイヤモンド・ザイ編集部編『一番売れてる月刊マネー誌ザイが作った新NISA入門』(ダイヤモンド社)から再構成したものです。