環境を好転させる「感謝」の気持ち
人生の中であなたの身の回りでは、いろんなことが起きます。いいこともあれば、悪いこともあります。それらをいかに自分にとって意味があるように考えられるか。これが人生を好転させるキッカケになります。
たとえば、仕事が重なってとても忙しいとき、それを愚痴ることなく自分自身の修行だと思うことが大事です。いまの自分にとって必要な環境が与えられているのだと考えるのです。つらい環境も今後の自分の成長のため、周りの人のため、と思うようにしていきます。
ほかには、家族の中で、自分が病気になったとき、妻や子どもではなくて、自分でよかった、というふうに意味づけます。起きていることをいかにポジティブに意味づけていくか。それができると次のステップに必ずつながっていきます。
こう考えることの根底にあるのは、「感謝の気持ち」の存在です。
「生きているだけで儲けもの」みたいな話がありますが、そう思えるのは、感謝の気持ちがベースにあるからだと思います。
また別の気持ちの持ち方もあります。ミーニング・ノートという手法を紹介している山田智恵さんという方がいます。この人はかつて日本一だった金型会社の社長の娘さんです。調子のよいときにはそれこそ丸の内の一等地のビルに入っていた超優良大企業でしたが、リーマンショックで会社が倒産。何不自由のない豪邸住まいから狭いアパート暮らしという大変な状況になってしまいます。
お父さんは事業が失敗したことで当然落ち込みます。それまで何ひとつ苦労したことがなかった山田さんも自分で就職活動をして、いろんなことをしなくてはいけなくなり、一家全員で暗い日々を送っていたそうです。そんな紆余曲折の中で、自分の周囲の現象をポジティブに捉えて、それを言葉にするということを始めたところ、徐々に歯車が好転していったそうです。そのときの体験をミーニング・ノートと呼ぶことにしたそうです。そのミーニング・ノートをお父さんにもやらせたところ、お父さんも復活して、いまでは別の事業をされ、見事に復帰されたそうです。
自分に起きてくることをどうポジティブに取るか、ネガティブに取るかで全然違う結果が訪れます。