そして3つ目として「自分で確かめる大切さ」も教えておきます。
ネット上には、さまざまな情報が掲載されています。実際の真偽のほどは不明なものも少なくありません。
ところが、今の若手社員は自分の目で実際に確かめることなく、頭の中だけで勝手に結論づけてしまう傾向があります。
これからはAIの普及によって世界中の情報がさらに簡単に手に入るようになります。
だからこそ、目の前にある情報だけで判断せず、自分で確かめることによって、物事の本質を見抜く目も養われるのです。
リアクションが薄くても
その声かけは届いている
「それなりに仕事はしてくれているけれど、内心どう思っているんだろう?」「最近の若手社員は話しかけても反応がない」。
若手社員を見ていて、このように感じることはありませんでしょうか。私の管理職向け研修の事前アンケートでは、多くの管理職やOJTの指導担当者から「若手のリアクションが薄くて」という声が頻出します。
仕事の指示を出したとき、仕事を教えたとき、そして日常の何気ないコミュニケーションに至るまで、とにかく若手からはっきりとした反応が返ってこないのでどう受けとめているのかがつかめないというのです。
じつは私も、若手社員を対象とした研修の中で同じことを感じています。研修の内容に対して、うなずきながら聴いているのは一部の受講者だけであり、大半はほとんどリアクションがありません。
では、話し手である私のことを若手は無視しているのか、あるいは話を聴いていないのかというと、そんなことはありません。
彼らは、リアクションは薄くてもちゃんと聴いているのです。研修後のアンケートを見ると、むしろリアクションが薄かった受講者ほど詳細に内容を理解しています。
ですから、みなさんの職場の若手社員も話はしっかり聴いているはずです。どうか彼らに声をかけることを止めないでください。
まずは、若手のリアクションが薄い理由を理解してあげてください。最近の若手は、昔と比べて人と人との直接的なやりとりをした経験が極端に少なくなっています。