M氏がFacebookに投稿した内容は、「松本人志さま」から始まる。「松本人志さま」「吉本興業さま」「テレビ局さま」「スポンサーさま」「弁護士そして裁判官さま」「一般国民さま」「芸人さま」「自分さま」にそれぞれ呼びかけており、その呼びかけの内容は、ざっと要約すれば、稀有な才能と偉業の持ち主である松本人志氏を守ろう、というものである。

 すでに投稿が削除されているので引用は憚られるが、最低限の範囲で引いてみたい。

 たとえば、「松本人志さま」では「私は圧倒的に松本さんの味方」「声を出せない時代となってしまいましたが、松本さんを支持する人の方が実際には多いはずです」「あなたが向き合うべきは文春でも一人の女性でもなく、お笑いを求めている人たちでは」とある。

 裁判に集中するために表舞台から姿を消すのではなく、テレビが無理ならYouTubeではどうかと、「本当に好きな人だけが集まれる新たな配信チャンネルを私と立ち上げませんか?」と提案している。

「一般国民さま」に向けて
「些細なことでいきり立つのは止めて」

 また、この件に関して松本氏を守らないように見える吉本興業やテレビ局、スポンサーの態度にM氏は不満があるようで、「ぎこちなさと冷たさを感じてしまいます」などと綴っている。

 批判の多い部分は「一般国民さま」に向けて、「些細なことでいきり立つのはマジ止めにしませんか?」と訴える部分である。この直前に「この問題だけだは(原文ママ)ありません。オリンピックの開会式や閉会式もそう、伊藤純也選手もそう。小さいところでは森さんや麻生さん等の発言しかり」とある。

 M氏は、森喜朗元首相や麻生太郎副総裁の失言や性暴力疑惑を「些細なこと」と捉えているように読める。森氏や麻生氏の発言がどれを指すのかは具体的には述べられていないが、森氏といえば東京五輪直前の「女性がたくさん入っている会議は時間かかる」、麻生氏と言えば最近の「(上川外務大臣への)おばさん」「そんなに美しい方とは言わないが」が思い当たる。