倒産危険度ランキング2024&初公開!企業を倒産させた金融機関ランキング#52Photo:amtitus/gettyimages

メガバンクに地方銀行、第二地方銀行、信用金庫に信用組合――。全国472金融機関が、これまでどれだけメインの融資先企業を倒産させてきたのか?ダイヤモンド編集部の独自調査を初公開。特集『倒産危険度ランキング2024&初公開!企業を倒産させた金融機関ランキング』の#52では、第29弾として、京都府の金融機関を取り上げる。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

京都府でメイン先企業を最も倒産させてきた銀行は?
京都銀行、京都中央信金が倒産させた企業は何社?

 数ある全国の地方銀行の中で、最も「金持ち」の銀行はどこか?ずばり、この疑問に答えているのが『地銀100行「益出し余力」最新ランキング』である。

 ダイヤモンド編集部が、有価証券を売却してどれだけの利益を捻出できるかを示す「益出し余力」を調べたところ、トップに立ったのは京都銀行だった。

 同行は任天堂やニデック、村田製作所など、いわゆる「京都銘柄」と呼ばれる優良企業の株式を多く持っており、有価証券の含み益は実に7809億円(2023年9月末)に上る。

 ただ、こうした金満企業は、アクティビスト(物言う株主)のターゲットになりやすい。実際、英投資ファンドのシルチェスター・インターナショナル・インベスターズが、22~23年に京都銀行株を買い増し、2年連続で特別配当を求める株主提案を出している。

 シルチェスターは今年も攻勢をかけてくるだろう。京都銀行があり余る益出し余力をどう有効活用するかが、6月の株主総会で争点となりそうだ――。

 経営危機に陥った企業が倒産するのか、それともしないのか。その際に重要な鍵を握るのがメインバンクとなる。

 メインバンクとは通常、貸出金のシェアが首位で、当該企業と長年にわたって親密な関係にある銀行のことを指す。ただ、企業側と銀行側で認識が異なっているケースもある。

 今後、倒産件数の増加と金融機関の融資姿勢が厳しくなることは必至とみられているが、どの銀行が今後、企業に厳しく臨むのか。それを知るには過去に注目するとよい。その銀行の将来の行動を最もよく表しているのは、口先のきれい事ではなく過去の行動なのだから。

 メガバンクに地方銀行、第二地方銀行、信用金庫に信用組合――。全国472金融機関が、これまでどれだけメインの融資先企業を倒産させてきたのか。ダイヤモンド編集部が独自に調査し、その結果をまとめた「企業を倒産させた金融機関ランキング」を初公開する。

 第29弾の今回は、京都府の金融機関を取り上げる。京都銀行のほか、京都中央信用金庫など信用金庫も名を連ねた。

 ちなみに「企業を倒産させた社数が多い都道府県ランキング」は、下表の通りだ。地銀や信金、信組など主な金融機関の内訳も明記したので、ご覧いただきたい。

*「メインバンクとして倒産させた社数の合計」は2020年1月~23年11月の合計値で、ダイヤモンド編集部調べによる推計。負債総額1000万円以上、法的整理による倒産が対象。都道府県別の倒産社数の合計は、金融機関の本店所在地ベースで数えた。例えば、東京都に本社を置く企業が倒産してもメインバンクが埼玉県の銀行なら、埼玉県の倒産社数としてカウントしている。主な金融機関の内訳で省略した都市銀行は、東京都が3行、大阪府が1行。政府系金融機関二つと信託銀行1行、その他の金融機関(旧長期信用銀行)2行は、いずれも東京都

 ランキングは、これから数十回にわたって配信していく。全都道府県と全金融業態を網羅した完全版を含めて、さまざまな視点でお届けする予定だ。それでは早速、今回の京都府の結果を確認していこう。