おそらく、ここにいる皆さんはすごく察しがいいので、分かってらっしゃるかと思います。
ちょっと考えてみてください。

これ、本当に、“優しい”コメントなんでしょうか。

――(会場はシーンと静まる)

現代は「言ってくれるほうが、優しい」時代

ここからは大きな話になります。私は、現代は「言ってくれるほうが優しい」時代だと考えています。

実際、さっきのコメントはすごい優しそうですよね。でも実際、上司・先輩の頭の中を覗けたとしたら、どんなことを考えているでしょうか。

もちろん確証があるわけではありませんが、私は、上司・先輩のアタマの中は、こんな風になっていると思っていて問題ないと思います。

上司「まあいいよ。オレも任せっぱなしだった」
→(まだ大きい仕事は任せられないな)
先輩A「お前、ちゃんとやれよなー」
→(不安だ。客先にはとても連れていけない)
先輩B「いいよいいよ! オレがやっといたから」
→(これ以上事態が悪くなるのは困るからオレがやるしかない)
先輩C「次は手伝えることがあったら言ってね。」
→(手伝う姿勢見せないと私も怒られそう)
パートさん「しょうがないわね~。ちゃんとしなさい!」
→(子どもと同い年だから心配)
コメントの印象が変わったでしょうか。これ、オブラートに包まずに言えば、シンプルに「見捨てられている」ということに近いような気がしませんか?
 
ただこれは決して、先輩方の性格が良い悪いという話ではありません。ただただ、全員が全員との関係・コミュニケーションを円滑にしようと考えているがために、各々がこういう動きをするということです。実際、幹事のようなカンタンな雑務もこなせない社員に、これくらいの感想を持っても不思議ではありませんよね。