ソウル大学のファン・ノンムン教授は、その著書『没入ーー人生を変える自己革命』(未邦訳)で、何かに没頭することが与えるポジティブな効果と幸福感について、こう解説しています。

 教授によると、「没頭すればするほど、脳のシナプスが活性化してドーパミン分泌が促進され、創造性と意欲の向上、覚醒と快感を体感できる。同時に、対象に対する興味が増すため、おのずとスキルも向上して成果も上がる」のだそうです。

 何かに没頭できるということは、何かに情熱が持てるということ。また、その情熱は、人を行動に移させます。

今からでも遅くない。まずやってみる

 没頭することは、実はいつでも可能です。仕事であれ趣味であれ、あなたの人生に意味を与えてくれる何かに、まずは飛び込んでみてください。音楽でもスポーツでも何でも構いません。

「もう年を取りすぎた」と思う人もいるかもしれませんが、今からでも遅くありません。我を忘れるくらいに何かに夢中になった経験は、次の新たな挑戦と達成にも役立ってくれます。

 何よりも、生きている喜びを味わわせてくれるものです。42歳でパーキンソン病と診断され、60歳を過ぎた今、改めてそう思います。

(本原稿は『もし私が人生をやり直せたら』から一部抜粋、追加編集したものです)