HelloTalkやTandemといった「言語交換アプリ」を活用しています。

 言語交換アプリは、母国語と学びたい言語を設定して、お互いに言語学習を助け合うというツール。学びたい言語のネイティブにその言語を教えてもらい、僕は相手の日本語学習をサポートする、というイメージです。

 オンラインレッスンなどもありますが、言語交換アプリが一番気軽に始めやすいかなと思います。プロフィールを充実させておくと相手も見つかりやすいですよ。

――最後に、さまざまな言語を学んでこられた経験を踏まえて、Kazu Languagesさんが思う外国語習得に必要なマインドセットについてお聞かせください。特に、日本人が外国語を学ぶ上で心に留めておきたいことを教えていただきたいです。

 日本人って、よくも悪くも完璧を求めてしまうところがあると思うんです。でも、実際は母国語でも、分からない単語があったり、言い方を間違えてしまったりと、完璧ということはないですよね。

 それを踏まえると、外国語で話すというのは、本当にハードルが高い難しいことです。だから、もっと「話せる」ハードルを下げるのが大切かなと思います。

 例えば、海外で「日本語話せるよ」って声をかけてくださる方に、「何を知っているの?」と聞くと、「コンニチハ」「スシ」「サムライ」みたいなことが結構多かったりします。それってすごくいいなと思うんです。

 自分で試してみたいとか、ぐちゃぐちゃな文法でもいいから伝えたいという気持ちが伝わってきます。これが、言語を習得するのにすごく大切な要素かなと思います。

 言語はコミュニケーションの道具。文法や単語を間違えないことにこだわるより、相手が言っていることを理解して、自分が思うことを伝えたいっていう気持ちが一番大事かなと感じています。

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Kazu Languages/2000年 3月4日生まれ。愛知県出身。スペインの音楽に関心を抱いたことをきっかけとして、独学で外国語学習を開始。以降、5年間で12カ国語を習得(スペイン語、英語、フランス語、アラビア語、インドネシア語、ロシア語、ポルトガル語、ドイツ語、トルコ語、中国語、タイ語、韓国語)。
外国語学習の楽しさを発信するため、 2022年に本格的に「Kazu Languages」というチャンネル名でYouTuberとしての活動を開始。年内に登録者数10万人を突破、翌年には台湾の急上昇ランキング3位を記録、日本国内でも急上昇ランキング18位となった。YouTube、TikTok、Instagram、Facebookの総フォロワー数は現在、のべ200万人に上る。
初の著書『ゼロから12ヵ国語マスターした私の最強の外国語習得法』(SB新書) が4月28日に発売された。