元消防士が株式投資で築いた資産は、なんと8億円! 三重県在住の専業投資家・かんち。49歳で早期退職してからというもの、生活費のすべてを株の配当金でまかなっている。その配当金の総額は、なんと年間2000万円超え。高配当株と株主優待株を組み合わせた「買ったらほとんど売らない」という手間のかからない“ほったらかし投資術”は、初心者の新NISAにも参考になる。「その投資術を知りたい!」と、長年著作の刊行を期待されていたものの、すべて断ってきた投資歴40年のベテランが、初めて著した話題の書『ほったらかしで年間2000万円入ってくる 超★高配当株 投資入門』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものをお送りする。

【資産8億円の元消防士が明かす】消防士になってからわかった「驚きの真実」イラスト:鈴木勇介

売れない営業マン
から消防士へ転身

1人暮らしの祖母と一緒に住むため、名古屋から三重に移り住み、「さて、次はどこで働こうか」と考えていた私の目に飛び込んできたのが、消防士の勧誘チラシでした。

「あなたも消防士になりませんか?」というチラシを見て、とっさに「なんの経験もないけれど、オレにもできるんじゃないか!」と思ったのです。

地元に住んでいる人には優先枠がありましたし、若いこともあって体力にもそれなりに自信がありました。

形ばかりの試験からの
消防学校での厳しい訓練

そこで消防士の募集にエントリーし、市役所で試験を受け、無事合格。ちなみに、いまの採用試験とは違って、形ばかりの試験だったように記憶しています。

採用後は消防学校で半年間ほど訓練を受けたのですが、それはけっこう厳しいものでした。

集団生活で、火の消し方だけでなく、ロープを使った訓練や防火対策、建築の基本知識などを学んで、晴れて一人前の消防士になったのです。

消防士になってわかった
“驚きの真実”

消防士になったのはいいのですが、その給料の安さにはビックリしました。

40年も前のこととはいえ、初任給は10万円ほどしかなく、「給料って月2回出るのかな?」と本気で思ったことを覚えています。

いまでも消防士の初任給は、地域によっては大卒・短大卒でも20万円に遠く及ばないようです。

当時は安月給だったので、基本的にみんな実家から通っていました。そうでなければ、とてもまともな生活はできなかったでしょう。

消防士の“特殊な勤務形態”

とはいえ、消防士の仕事は意外と性に合っていたようで、49歳で早期退職するまで、仕事をイヤになったことはありませんでした。

丸1日出勤して、翌日は丸1日休みという勤務スタイルで、1週間のうち2日出勤する週と3日出勤する週が交互にやってきます。

1回の出勤が普通の人の勤務の2日分にカウントされるので、2週間で10日出勤していることになる“特殊なルーティン”ですね。

※本稿は、『ほったらかしで年間2000万円入ってくる 超★高配当株 投資入門』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。