元消防士が株式投資で築いた資産は、なんと8億円! 三重県在住の専業投資家・かんち。49歳で早期退職してからというもの、生活費のすべてを株の配当金でまかなっている。その配当金の総額は、なんと年間2000万円超え。高配当株と株主優待株を組み合わせた「買ったらほとんど売らない」という手間のかからない“ほったらかし投資術”は、初心者の新NISAにも参考になる。「その投資術を知りたい!」と、長年著作の刊行を期待されていたものの、すべて断ってきた投資歴40年のベテランが、初めて著した話題の書『ほったらかしで年間2000万円入ってくる 超★高配当株 投資入門』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものをお送りする。

【資産8億円の元消防士が明かす】株で大負けする人に共通する「危険な心理」Photo: Adobe Stock

株価下げ止まりを予測
起死回生の資金投入

2008年4月に日経平均が1万3000円を割って下げ止まったかと思い、私は起死回生の資金投入をしました。

私は、大きく勝てると思ったときに限定して、「信用取引」を活用することがあります。このときもそうでした。

投資初心者の方のために、簡単に信用取引について説明しましょう。

わかりやすく
信用取引を解説

株式投資には、「現物取引」「信用取引」があります。

現物取引は自分のお金で株を買いますが、信用取引は証券会社に預けている現金や株式を担保に、証券会社からお金や株式を借りて売買します。

信用取引は「現金や株式を担保にする」と書きましたが、もっと正確にいえば、株価が今後上昇すると思えば「現金」を、反対に株価が下落すると思えば「株式」を借りることになります。

やってはならない
代表的な投資手法?

わかりやすくシンプルに言うと、信用取引は、証券会社に借金をして投資する手法です。

手元資金の3.3倍までレバレッジをかけて投資できますが、その借金は通常半年後には必ず返却しなくてはならないルールです。

それだけリスクを抱えることになるので、一般の個人投資家はやってはならない代表的な投資手法とされています。

起死回生を狙った
信用取引で大失敗

そんなリスクを負ってまで信用取引で勝負したわけですが、うまくいきませんでした。

フタを開けてみると、資金投入後ずるずると株価は下がり続け、翌2009年の3月10日には、日経平均株価の終値はバブル崩壊後の最安値を更新する7054円98銭をつけました。

上がると思ってレバレッジをかけて株を買ったのに、逆に大きく値下がりしてしまったのです。一時3億円を超えた資産は、1億5000万円にまで半減しました。

※本稿は、『ほったらかしで年間2000万円入ってくる 超★高配当株 投資入門』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。