40代のペーパードライバーが「怖い」「勇気が出ない」と語る要注意スポットとは?写真はイメージです Photo:PIXTA

東京都心で働く、20年以上ペーパードライバーだった40代女性である筆者が、諸般の理由で「車を運転したい」と一念発起!4回の路上マンツーマン教習を経て、再び初歩的な運転ができるようになるまでを自身で実況する企画。第2回では、自宅に来てくれる運転コーチ派遣型の運転講習というものがどんなふうに進むのかをレポート。また、車を降りた後に、歩道橋を登ったワケやタクシーの運転手に教わったことなどについて紹介したい。(ライター 高野美穂)

どこに行けるようになるために、何を習えばいいかは自分で決める

   おためし教習(第1回参照『都心の40代女性が20年ぶりに車を運転「ペーパードライバー講習」を受けたら世界が変わった!』)で、筆者の技量を見てもらった後で、何ができるようになりたいか、どんなふうに車を使うのかを伝えるとおおよそ必要なレッスン数を提案してくれた。

 私の場合の最低限のゴールは「道があらかじめ分かっているコースであれば、首都高速も含めて1時間程度の移動ができるようになること」に設定。2時間半のレッスンをあと3回受講することになった。

 大人が何かを習得する場合、ゴール設定によって、学ばなければならない内容は変わる。筆者の場合、全国どこにでも行けるようになりたいわけではなく、運転がうまいねと言われたいわけでもなく、想定される車を使うと便利な場所を安全に往復できればよいので、目標は控えめに設定したつもりだ。

 行きたい場所は4カ所で、1つめと2つめは、自分とパートナーの実家。どちらも方向は違うが、都心を抜けて住宅街まで行く必要がある。3つ目は、都心にあるパートナーの職場。何かあった際に迎えにいくためだ。

 4つ目が、千葉県の房総半島(内房)である。何故、房総なのか気になる人もいると思うので、少しだけ個人的なことを補足すると、長年の外国人観光客への関心から、房総半島の鋸南町というところで、2024年の夏から二拠点生活を兼ねたバケーションレンタル(一棟貸しの貸別荘のようなモノ)を始める予定で、その準備段階から現地との往復のために車の運転ができるようになりたいと考えたのだ。これを実現するには、「首都高速」と「アクアライン」に乗らなくてはならない。初心者にとって、この運転が最大のハードルであり、恐怖だった。独学でペーパードライバーを脱するのではなく、きちんと講習を受けようと考えた理由もここにある。

 そのために、おためしを含めた全4回でどんなことを教わって、どんなことを安全に経験したいのか。受け身ではなく自分で決めた。これは、語学だったり、着付けだったり、料理だったり、これまでもなにかを習得してきた経験が活きた。

 そこで、おためし運転後、2、3回目は引き続き安全な教習車を使うことにした。2回目は、暗くなる時間に都心の大きな道路をあえて走る練習。3回目は、なるべく走りやすい時間に自宅から房総半島を往復するプランを立てた。楽しみであり、不安でもあった。