近年、日本には不動産バブルが到来している。加えてマイナス金利の解除も決定し、「家を買おうと思っていたけど、今はタイミングじゃないのでは?」と不安に感じている人も多いのではないだろうか。
そんな住宅購入を不安に感じる人のために『住宅購入の思考法』が発刊された。本記事では、著者の江口亮介氏による住宅購入に関するオリジナルコンテンツを配信する。
「賃貸? 持ち家?」「戸建て? マンション?」結局どれがいいの?
不動産エージェント企業のCEOをしていると、家に関して「結局はどの選択肢を選べばいいの?」と聞かれることが多々あります。
結論からお伝えすると私はその人に合った選択ができていればいいと思っています。というよりも不動産の選択肢が多様化しているため、誰にでも当てはまる正解というものはなく、自分に合った正しい選択ができるかどうかが重要になっているのです。
そのため「あなたは、いますぐマンションを買うべきだ!」と簡単に言うことはできず、私にできることは「どうしたら自分に合った家を選べるか」考え方をお伝えすることだけなのです。
ですから、「賃貸か持ち家か」「戸建てかマンションか」「今買うか待って買うか」などの議論そのものに実は本質的な意味はありません。(もちろん、あえて比較することで思考が整理される場合はあります)
家は生活していく上でも非常に重要なものですので、つい世間的な正解を追い求めたくなる気持ちはわかりますが、そうではなく「自分に合っているか」という判断軸を持つことが必要です。そのことがわかっていないと、世間的な「マンション一択だ」「買うのは今じゃない!」などの声に惑わされることになり、気がつけば「世間軸」で選択をすることになってしまいます。
私はこれまで数々の不動産取引をみてきましたが、家選びに成功した人のほとんどが、この「自分軸」で物事を考えることができていました。
それほどまでに「自分軸」で考えるか「世間軸」で考えるかは異なるのです。では、「自分軸」でどう考えていったらいいのか見ていきましょう。