料理が面倒、忙しくて料理をする暇がない、そもそも料理が苦手……でも、野菜はちゃんと食べたい! そんな人におすすめなのが、書籍『生産者さんだから知っている そのままおいしい野菜の食べ方』。旬の時期や、新鮮なものの見分け方、栄養、長持ちする保存方法、おいしく食べるためのコツなど、なるべく料理せず、ラクにおいしく野菜を食べる方法を多数紹介しています。今回は、そのなかから今、旬を迎えている野菜について紹介していきます。(監修/管理栄養士 吉沼弓美子)

旬の野菜は、栄養もたっぷり

強力な抗酸化作用?! 「旬のトマト」に含まれるすごい成分とは写真:難波雄史

健康のためにも、野菜や果物を毎日の食卓に取り入れたいという方は、とくに栄養価の高い「旬のもの」に注目してください。
今回紹介するのは、トマト。

ハウス栽培により1年を通して出回っていますが、露地栽培の旬は5~9月。今、旬を迎えています。

ビタミンCやβ-カロテンが豊富な緑黄色野菜の一つで、赤い色素成分のリコピンが特徴。β-カロテンの2倍ともいわれる強い抗酸化作用を発揮し、生活習慣病を予防したり、肌や目の健康を守ったりする効果が期待されています。また、カリウムも豊富に含み、夏バテや熱中症予防にも最適ですよ。

そんな栄養たっぷりのトマト、なんといっても生で食べられるのがうれしいところ!
サイズが小さくなるにつれて甘くなる傾向があり、最近では中玉・大玉トマトよりミニトマトが人気ですが、中玉・大玉には皮が薄くて食べやすい、みずみずしいなどの魅力があります。

せっかく買ったトマトを少しでも長く保存するための、おすすめの保存方法を生産者さんに聞いてみたところ、

「まるごと保存袋に入れて冷凍すればいい!」とのことでした。

あまり知られていませんが、トマトは丸ごと冷凍できるんです!
凍らせると繊維が壊れて実がくずれやすくなるので、うまみが出やすくなり、解凍して加熱するだけで、絶品トマトソースになりますよ。

旬の野菜や果物は栄養たっぷりで、驚くほど体にいいもの!とはいえ、健康のために野菜や果物を食べたいと思っても、手間や時間をかけて料理をつくるのが面倒、すぐダメにしてしまうなどで、結局野菜をあまり食べられない……ということはありませんか?『生産者さんだから知っている そのままおいしい野菜の食べ方』は、なるべく料理せず、そのままさっと食べる方法だけをまとめて1冊にしたものです。それぞれの野菜の旬の時期や、どんな栄養素が含まれているかが見るだけでわかり、ハズレの野菜を引かないための選び方や、長持ちする保存方法、手軽でおいしい食べ方を簡単に知ることができます。しかもそれらは、野菜を大切に育てている生産者さんに聞いたものです。ちょっとした知識があるだけで、体にいいものを驚くほど手軽に、おいしく食べることができますよ!