「山口組に期待する」「日本の警察は何もできない」の声も
そして、次のような書き込みも多く見かけた。
「こんな前科のある人なのに、よく日本に入国するビザが取れたね。ビザ審査は形だけなのか?」
「靖国神社のような大事な場所、監視カメラの一つくらいは普通に付けるだろう。驚いた……」
「日本の警察は動きが遅い。多分、捜査していると(口先で)言うだけで、結局何もできないだろうね」
このように、日本政府や警察の不備を指摘する声も少なくない。さらには「日本の警察は頼りないので、山口組が手を出すんじゃないの? 期待している」というようなコメントも散見された。
ここで「山口組」の名前が挙がるのは日本人にとっては意外かもしれない。実は、中国人の中には「日本の暴力団は、反社会組織でありながら、一般市民に決して迷惑をかけない。義侠心を持つ侠客だ」というイメージを持っている人が少なくないのだ。筆者もこれまで度々、いろいろな中国の知り合いから同じことを言われてきた。一番印象に残っているのが、2011年3月11日に発生した東日本大震災の際に、暴力団員が震災地に支援物資を届けたり、ボランティア活動を行ったりしたという噂が中国で広がっていたことだ。
さらに、これまで一部の在日中国人が起こした数々のトラブルに、日本の警察がどのように対応してきたかが動画を通じて中国のSNSで広がり、「日本の警察は優しすぎる、頼りない」というイメージを定着させた。“警察より暴力団のほうが力になる“だなんて、勘違いだとしても皮肉な話である。