【大喜利】「もし村上春樹がサッカー解説者だったら言いそうなことは?」で出てきた、「アウェイの森」みたいな秀逸な回答とは?
これまでX(旧Twitter)上で8年間365日、毎日欠かさず大喜利のお題を出題し、累計で200万以上の回答を見てきた「坊主」氏。いまや空前の「大喜利ブーム」。大喜利のように「斜め上の発想を出す」というスキルは、「面接での一言」「LINEでのうまい返し」「新企画のアイデア」などに使える“万能スキル”でもある。そんな大喜利について、世界で初めて思考法をまとめた話題の著書『大喜利の考え方』では、「どうすれば面白い発想が出てくるのか」「どんな角度で物事を見ればいいのか」などを超わかりやすく伝えてくれている。まさに「面白い人の頭の中」が丸わかり。そこで、この記事では、本書より一部を抜粋・編集し、大喜利的な思考法を詳しく解説する。(構成/種岡 健)
さあ「大喜利」に取り組もう
みなさんにぜひ「大喜利」に取り組んでほしい。
そうはいっても、どうやって大喜利に取り組めばいいのか、わかりませんよね。
ここで、1つの補助線を引きましょう。
それが、「お題 → 素材 → 加工」というステップです。
まずは、「お題から連想する素材」をどんどん出すことです。
<お題>
「もし村上春樹がサッカー解説者だったら言いそうなことは?」選手権
というお題を元にしましょう。
村上春樹の作品を連想しましょう。
有名なものは、「ノルウェイの森」「1Q84」「風の歌を聴け」……。
それらが「素材」になります。
そこにサッカー解説者を元に簡単なセリフを考えてみましょう。
<回答>
「アウェイの森ですね」
あるいは、村上春樹特有の文体を使うこともできます。
<回答>
「あれはシュートかもしれないし、シュートじゃないかもしれない」
「どちらか一方のチームは、勝つかもしれないし、負けるかもしれない」
「彼の放ったボールは去年の夏、彼女が入れてくれたコーヒーの香りのようだった」
すべてを受け入れているように見せつつ、どこか冷めている表現が特徴です。
村上春樹の文体からは、中二病の男子のような視点が得られますね。
大喜利で大事なのは、いきなり面白いことを考えることではなく、とにかく素材の「数を出す」ということです。
その素材を上の例のように「加工」することで、回答に出すことができます。
「1つだけひねりを加える」という方法です。
こういうテクニックには、いくつかパターンがあるので、ぜひ身につけてみましょう。
(本稿は、『大喜利の考え方』から一部抜粋した内容です。)
日本一の大喜利アカウント
X(旧Twitter)は、2024年1月現在で190万フォロワーを突破。元々、「2ちゃんねる」が大好きで、「匿名で面白い回答をする人がたくさんいる!」ということに衝撃を受け、Xでお題を出し続ける。これまで8年間365日、毎日欠かさず大喜利のお題を出題。累計で2万以上のお題を出し、数百万以上の回答を見てきた。昼は僧侶として働く、正真正銘の「お坊さん」でもある。また、都内に「虚無僧バー」「スジャータ」というBARを2軒経営しており、誰でも1日店長ができる店として、さまざまな有名人やインフルエンサーなどに店長を任せている。BARの名前の由来も仏教からとられている。『大喜利の考え方』(ダイヤモンド社)が初の著書。