「とりあえずオルカン」「投資するなら米国株」に富裕層マネー専門家が警鐘「すでにオワコンかも、という観点を」Photo:PIXTA

新NISAで投資への関心が高まる中、投資先として人気なのが、米国株や米国株が約6割を占める「オルカン」です。メディアでも評価の高いオルカンを選んでおけば安心、と思っている人もいるかもしれません。ただ、投資の世界に絶対はありません。それは歴史が証明しています。(アレース・ファミリーオフィス代表取締役 江幡吉昭)

“オルカン一辺倒”はいつか来た道?
「市場に永遠の成功はない」

 現在、投資の世界では、「オルカン」と呼ばれるeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)や、米国株(特にナスダックやS&P500)が注目を集めており、これらの市場に投資しておけば「間違いない!」という風潮が広がっています。

 しかし、この投資戦略が未来永劫続く保証は全くありません。それは、歴史が証明しています。

 今回は、過去の株式市場を振り返りながら、米国株やオルカン一辺倒になるリスクについてお伝えしたいと思います。

 例えば、1970年代初頭。

 株式市場を席巻していたのは、ニフティ・フィフティと呼ばれる50銘柄でした。