女性のほうがむくみやすいのはなぜ?

高野:男性よりも圧倒的に女性のほうが「むくみやすい」のは、比較的、筋力が弱いため、血液を押し戻すポンプ作用が弱いことも関係しています。

 また、塩分の摂りすぎは、浸透圧の関係で血液中の水分が押し出されやすくなりむくみにつながります。そして、アルコールの過剰摂取も、血液中の成分の変化を引き起こし、血管から水分が出やすくなってむくみやすくなるのです。

 女性は、生理前などにホルモンバランスが乱れるとむくみやすくなることもあるでしょう。

腎臓、肝臓、心臓の疾患が隠れている可能性もアリ

――顔や体がむくむだけだったら、特に健康上の問題はないのでしょうか?

高野:朝、起きたときはむくんでいたけれど、午後にはよくなった。夕方、足がパンパンになるけれど、朝には治っている、のように、時間の経過で軽減する場合は、一過性のむくみと考えて、むくみの対策をすればいいでしょう。

 ただ、何日もむくみが続く、心当たりがないのに急にむくんで体重が増えた、などの場合、内臓機能が低下している可能性があります。特に、腎臓、肝臓、心臓の機能が衰えるとむくみやすくなるため、その場合は、医師の診断を仰いだほうがいいでしょう。

※次回の記事では、「むくみ」に効くケアをご紹介します

高野直樹(たかの・なおき)
BIKOTSU ZERO院長・ゆがみ整体師
整骨院・リラクゼーションサロンを経て、整形外科リハビリ室での勤務も経験し、体の悩みと向き合いながらクライアントを改善へと導いてきた。さまざまな技術を習得し18年間に延べ6万人以上を施術。柔道整復師や鍼灸師などの国家資格者・整体師・エステティシャンなどが技術を学ぶ学校の教科書も作成し、これまで数々の革新的な無痛小顔矯正・バキバキしない骨格矯正技術を世に送り出してきたゆがみを整える職人。