「K-POPの歌詞の意味がわかるようになりたい」「アイドルが話していることを少しでも聞き取りたい」「韓国旅行に行くので、その前に少しでも韓国語を覚えたい」。そんな人におすすめなのが『ゼロからわかる! 楽しく続けられる! 韓国語1年生』(ハングルノート加藤著)だ。「こんな本がほしかった!」「本当にゼロからわかる、初心者におすすめの1冊」「コスパ最強本」と話題になっている。著者は月間最高180万PVの韓国語ブログ「ハングルノート」の管理人で、韓国旅行情報のYouTuberとして活躍するハングルノート加藤氏。今回は本書の発売を記念して、本文から一部抜粋・再編集して紹介する。
「パルリパルリ文化」=「なんでも早くやる」
韓国では「パルリパルリ文化(パルリパルリムヌァ 빨리빨리문화)」という「なんでも早くやる」という文化が根づいています。
早く:パルリ(빨리)
文化:ムヌァ(문화)
「パルリパルリ」は直訳すると「早く早く」という意味。
韓国で大昔からある文化、というわけではなく、戦後、貧しかった時代に早く貧しさから脱却して豊かになろう!という時代の流れの中で根づいていった文化です。
韓国がここまで経済成長することができたのも、この行動の早さが1つの要因とも言えます。
パルリパルリ文化は韓国の素晴らしい文化の1つですが、僕が実際に韓国で働いたり、住んだ経験からすると、せっかちに感じることもあったりして、もう少し落ち着いて行動してもいいのでは?と思うこともありました。
バスもスピーディー! 予定時刻よりかなり早く着くことも
たとえば、公共交通機関である韓国のバスもパルリパルリ文化のためか、発進するのが早いです。
以前はバスに乗った瞬間に急発進し、乗客がよろけてしまうのは日常茶飯事でした(2024年時点で、ソウルのバスは転倒してしまうくらいの急発進はあまり見かけなくなりました)。
バス停でぼーっと立っていると、乗りたいバスが停車せずに通り過ぎてしまったり、目的地に到着後にゆっくりしていると、ドアが閉まって降車できずに出発してしまう、なんてことも。
道がすいていると、走行中にどんどん速度が上がり、目的地に予定時刻よりもだいぶ早く到着することもよくあります。
失敗を気にしないから、即断即決
仕事でも、会議で決まったことは即行動。
以前勤めていた韓国の会社では、社長がスピードを重視するあまりにプロジェクトを失敗させることもよくありました。
仕事が早いのはいいことだと思うのですが、日本人の僕の感覚からすると、少しつめが甘くても動き始めてしまう見切り発車のようなイメージです。
ただ、社長は失敗してもまったく気にせず、失敗からすぐに立ち上がり「次に行こう!」と前向きにどんどん進んでいく姿がとても印象的でした。
パルリパルリ文化を知って、行動がスピードアップ
韓国で勤務していた経験から、私は韓国のパルリパルリ文化を身をもって学びました。
帰国してからも、今までなら問題を限りなく0にしてから起こしていた行動を、多少の問題は起きる可能性があったとしても、まずは行動してみることを実践してきました。
その結果、失敗を恐れずに起業することができ、ブログやYouTubeなどのSNSの発信もどんどんできるようになり、不安はありながらもはじめての本の執筆にも挑戦することができました。
安全、着実を重視しすぎて、物事をなかなか前に進められない人は、「失敗しても、すぐ起き上がれば大丈夫!」という韓国の「パルリパルリ文化」から学ぶ点もあるかもしれませんね。
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