ルイボスティーの価値に「気づいている人」には、「他のルイボスティーとの違い(特長)」をつくり、それを訴求していけばいいですよね。では、ルイボスティーの価値に「気づいていない人」に対してはどうすればいいでしょう?

 気づいていない人というのは「まだ飲んだことがない人」か、「これまでに飲んだルイボスティーはおいしくないと思った人」ですよね。そういう人には、「僕のルイボスティーの価値や魅力に気づいてもらう」ということが必要です。

 簡単に言うと、商品の価値に気づいている人には「他者(社)との違い」を、気づいていない人には「この商品を買うことで幸せになれること」を伝えていくといいですね。そうすることで「欲しい気持ち」を引き出すことができます。

 たとえば、僕は「上司向けの質問力」という研修プログラムを企業に提供しています。「上司が指示命令をやめて、問いかけをすることで自分で考えて行動する部下を育てていく」という内容です。

 僕の本などで勉強されている経営者や人事部の方などは、「なぜ、上司に質問力が必要か」をすでにご存知なんですね。「気づいている人」です。こういう方には、研修プログラムの提案書をお送りするだけで契約が成立します。

 一方、偶然出会った方や、人づてにご紹介いただいた方などは、「なぜ、上司に質問力が必要か」をご存知ありません。まだ「気づいていない人」です。こういう方には、面談の時間をいただいて、1時間くらい対話をして「上司の質問力」の必要性に気づいてもらい、「欲しい!」を引き出しています。

売れる=「聞く」×「問う」×「話す」

 お客様と対話をするときの僕のオススメの方法が「聞く」「問う」「話す」を意識して行うということです。

「聞く」と「問う」で「欲しい」を引き出す

 突然ですが、質問です。

――Q.最近、「うまくいっていないな」と思うことは何ですか?

 一旦この本を置いて、ノートに書き出してみてください。

「朝起きるのがツラい」
「仕事がたまっている」
「人間関係が少しギクシャクしている」

 など、どんなことでもいいので、素直な答えを書いてみてくださいね。

 今、あなたは、自分の問題や課題を自分の言葉で書き出しました。そこに書かれていることは、自分で書いたことなので、深く納得できますよね。しかし、そこに書かれたことを「これがあなたの問題や課題ですね」と他人から指摘されたら、どう思うでしょうか?