ネイティブの日常会話で頻出なのに
学校では教わらない“bummer”

 学校英語では、「残念だなあ/困ったなあ」を次のように教えています。おそらく、みなさんもご存じでしょう。

◆That’s too bad.

◆That’s disappointing.

 日常会話ではたいへんよく使われているのに、学校で習わない単語の筆頭が“bummer”でしょうね。もちろん、私もよく使います。映画やドラマでもよく耳にするはずですが、中学や高校の教科書では見たことがありません。

◆That party was a real bummer.
 (パーティは残念だったね)
*=That party was disappointing.

◆What? I have to work this weekend!? Bummer!
 (何?週末も仕事しないといけないの!?まったくもう!)

 “bummer”は「不愉快なこと/失望させるもの」という意味で、〔マ〕と発音します。あのbum(お尻)とは関係なく、ドイツ語のbummler(怠け者/ぐうたら)に由来する単語です。

 不愉快なことや困ったことがあると、ネイティブはあきれた表情で次のようにつぶやきます。

◆Bummer!

◆That’s a bummer.

◆What a bummer!

 最後の〈What a bummer!〉は、〔ラ・マ〕のように発音します。

 さて、これらの訳語を日本語であれこれ考えてみたのですが、「もう、がっかりだ」「そいつはたいへんだ」「散々だ」「まったくもう!」「ヘコむなあ!」「まいった!」あたりに対応するように思われます。

◆A:We can’t go there. The restaurant is closed today.
 (行ってもむだよ。そのレストラン、きょうは休みなの)
 B:That’s a bummer.
 (がっかり)

 相手に同情して用いることもあります。

◆A:I lost my wallet.
 (財布をなくしちゃった)
 B:Bummer! I’ll help you find it.
 (それはたいへん!探すのを手伝ってあげる)

 とはいえ、“bummer”はあくまでもカジュアルな表現であることをお忘れなく。

 次のように、あきれて言うこともあります。

◆A:I didn’t get a TOEIC score of above 300.
 (TOEICで300点も超えられなかったんだ)
 B:I just can’t believe it. What a bummer!
 (ウソでしょ。まいったね!)