「糖質ゼロ」の表示に潜む驚愕の真実
せいぜい減るのは「罪悪感」くらい

 ワインでも低糖質を謳う商品が出てきています。しかし普通の赤ワインの糖質は100ミリリットル当たり約1.5グラム、白ワインで約2.0グラムと言われています。

 つまり法律上は、普通のワインがすでに「糖質オフ」の状態にあることになります。怪しげな表示には騙されないように。

 とはいえ「糖質ゼロ」なら、糖分は少なめですから、少し多めに飲んでも大丈夫という気もします。

 でもそれは間違った認識です。

 なぜならアルコールが入っているからです。アルコールは1グラム当たり7キロカロリーです。そこにデンプンなどの炭水化物が入っていれば、さらにカロリーが上乗せされます。

 実際、各社の糖質ゼロビール(500ミリリットル)の熱量は150~160キロカロリーになっています。缶に印刷された表示を確認してください。

 一方、普通のビール500ミリリットルの熱量は220キロカロリー程度です。糖質ゼロとの違いはわずか60~70キロカロリーに過ぎません。

 つまりビールを糖質ゼロに替えたところで、減らせるカロリーはたかが知れている、ということになります。餃子1個分といったところでしょうか。あるいは締めのラーメンの背油「チャッ」ぐらい(チャッチャまでやってしまうとカロリー多すぎ)ですか。まあ、そんなものです。

 そういうことを知らずにたくさん飲みたいし食べたいという理由から、糖質オフや糖質ゼロのビールを選んでいるひとも少なくないと思います。

 罪悪感を軽くするという意味では、お守り程度の効果がありますが、飲みすぎて、かえってカロリーを取り過ぎているかもしれません。