同じような商品・サービスを扱っているにもかかわらず、楽しそうにラクラクと稼ぐ人がいる一方で、思うように稼げず苦悶にあえぐ人もいる。
その違いは、年齢や経験、持って生まれた才能によって生まれているとは限らない。
稼げない人も、稼げる人と同じように努力はしているだろう。しかし、結果には大きな違いが出る。
その原因は、ほんの一語の違いにあったのだ。
その一語の違いをまとめたのが、この道25年「日本のトップマーケッター」神田昌典氏による、一番やさしい、すぐ使えるコピーライティングバイブル『【スーパーパワーアップ版】稼ぐ言葉の法則 ── 貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」』だ。
本書では、たった一語の差で、貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」が公開されている。
今回は本書より一部を抜粋・編集しながら、たった一語で天国と地獄に分断される「怖さ」と、一語変えるだけで大きく現実が変わる「面白さ」を見ていこう。
【貧す人】と【稼ぐ人】の決定的な一語の違い
今回紹介するのは、「販売後に後悔しないビジネスモデル構築の法則」である。
【貧す人】売れそうな商品をつくって、買う顧客を探す
【稼ぐ人】顧客を探して、顧客のほしい商品を提供する
スキルやノウハウ系のコンテンツを売ろうとする人が、よく陥る落とし穴がある。
「自分にはこういうスキルがあるので、これを教えてあげよう」
こう考え、なかには数百万円かけてスタジオを借り、立派な編集をして豪華な映像をつくって講座を売り出したもののさっぱり売れず、真っ青になって駆け込んでくる人がいる。
スキルやノウハウ系に限らず、【貧す人】は、自社(自分)ができるのは、こういう商品・サービスだから、それをつくって売ろうと考える。
私が米国家電メーカーの商品を販売していたとき、なかなか売れずに苦戦していた。
そんなとき、ある大手量販店から商談依頼があった。私は商品を準備せずに手ぶらで出向き、次のように尋ねた。
「どんな商材をお探しですか? それを開発しましょう」
相手は面食らっていたが、どんなものがほしいのか、具体的に教えてくれた。
その情報をもとに、韓国メーカーにOEM生産してもらった。
この作戦が大成功し、それまで苦しんでいたのがウソのように売れるようになった。
【貧す人】はやらず、
【稼ぐ人】だけがやっていること
これを象徴するものに、マーケットインとプロダクトアウトという言葉がある。
この言葉の定義はとても深いが、わかりやすく説明すると次のようになる。
市場のニーズを調査して、そのニーズに合う商品・サービスを開発して売るのが、マーケットイン。
自社で開発できる商品・サービスを先に用意して、後から売り方を考えるのがプロダクトアウトだ。
ただ、プロダクトアウトが市場のニーズをまったく考慮していないかというと、そうではない。
こう書くと当たり前のように聞こえるが、実際には自社ですぐできるものをつくって売ってしまうケースが多い。
そして、売り始めてから、市場がまったくなかったことに気づく。
それではあまりにも遅い。
まずは販売後に後悔しないビジネスモデルをしっかりとつくろう。
ビジネスの成否を分けるのは顧客だ。
カネがなくても、人脈がなくても、人がいなくても、顧客がいればビジネスは立ち上がる。
【稼ぐ人】は、まず顧客を探し、顧客の求めるものを売るのだ。
(本稿は『【スーパーパワーアップ版】稼ぐ言葉の法則 ── 貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」』の一部を抜粋・編集したものです)