同じような商品・サービスを扱っているにもかかわらず、楽しそうにラクラクと稼ぐ人がいる一方で、思うように稼げず苦悶にあえぐ人もいる。
その違いは、年齢や経験、持って生まれた才能によって生まれているとは限らない。
稼げない人も、稼げる人と同じように努力はしているだろう。しかし、結果には大きな違いが出る。
その原因は、ほんの一語の違いにあったのだ。
その一語の違いをまとめたのが、この道25年「日本のトップマーケッター」神田昌典氏による、一番やさしい、すぐ使えるコピーライティングバイブル『【スーパーパワーアップ版】稼ぐ言葉の法則 ── 貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」』だ。
本書では、たった一語の差で、貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」が公開されている。
今回は本書より一部を抜粋・編集しながら、たった一語で天国と地獄に分断される「怖さ」と、一語変えるだけで大きく現実が変わる「面白さ」を見ていこう。
【貧す人】と【稼ぐ人】の決定的な一語の違い
今回紹介するのは、「買わない人を見極める法則」である。
【貧す人】NOと言われないように粘る
【稼ぐ人】NOを早く引き出す
NOを増やせば、YESが増える。
多くの人は、商品・サービスやアイデアを提案するとき、相手からYESをもらいたいと思う。だが、これは逆。
重要なのは、早めにNOを引き出すこと。
そもそも商品・サービスが受け入れられる=売れる確率はかなり低い。
これは分母によって変わるが、一般的には100人中5人、つまり5%程度あればいいほう。
だから、早めに買う5人を見つけ出し、その5人に時間を割くべきなのだ。
だが、多くの人は、買わない95人に時間を使おうとする。
【稼ぐ人】の驚きの質問法
【貧す人】は、「NOをYESに変えるのが営業の仕事。腕の見せどころ」と考え、95人に時間を使い、最も重要な5人を後回しにする。
その間に顧客は他社に行ってしまう。
【稼ぐ人】は、買う5人に集中するため、買わない95人をすばやく見分ける。そのため、いち早くNOを引き出すのだ。
例えば、一度メールを出して反応がなかった顧客に、再度アプローチする際に有効なのが次のフレーズ。
「YES/NOだけで結構ですので、ご連絡ください。
もちろん、どちらのご返事でも、ありがたく承ります」
こう問いかけると、「YES/NOの返事だけでいいということなので、メールしました」と返信があることが多い。
実は、この積み重ねで顧客との信頼関係が高まっていくのだ。
日本人の場合、NOと言うと失礼に当たると思っている人が多い。
だが、これではかえって相手を困らせてしまうことになる。
率直にNOを伝えてみると、本当に必要なときにYESと答えやすくなり、裏表のない人間関係に発展する。
つまり相手のNOを引き出すのは、相手にとってもいいこと。
このように、ビジネスを通じて人間性を高められる側面があることを覚えておこう。
(本稿は『【スーパーパワーアップ版】稼ぐ言葉の法則 ── 貧す人が稼ぐ人に変わる「売れる法則85」』の一部を抜粋・編集したものです)