ただし140まで下げたときは、頭がボンヤリするので薬を減らしました。また、血糖値も600mg/dLあったものを歩くこととスクワットで300以下に抑え、それを超えた時だけ薬を飲んで下げるようにしています。中性脂肪は600mg/dLほどです。

 どれも基準値をはるかに超えていますが、私自身はこの数値だから、仕事でもプライベートでも快適でアクティブな毎日を過ごせると思っています。基準値にまで下げたら、私の楽しみや活力は奪われる。自らの責任において、私はこの高い数値と付き合っているわけです。

体内のコレステロール不足は
食事で補うしかない

 みなさんの中には「卵はコレステロールが多いから1日1個」とか「肉の脂身はできるだけ食べない」と決め、実践している人がおられるでしょう。

 でも、なぜでしょう?

 おそらく、はっきりした根拠はないと思います。「なんとなく」とか「テレビで言ってたような気がする」というくらいでしょう。もちろん、それが悪いと言っているわけではありません。ただ正しく知ってもらいたいのです。

 くり返しになりますが、もう一度言います。

「食べ物からコレステロールを減らす」というのは、ほとんど無意味です。

 肉や卵を減らしても、コレステロール値には変化はほぼ表れません。「食べたいものを我慢する」という涙ぐましい努力に頭は下がりますが、コレステロール値は下がりません。

 体内のコレステロールは8割が肝臓で作られます。食事から摂取されるコレステロールは1日に0.3~0.5gほどです。つまり、ほとんどないわけです。食べたいものを我慢してコレステロールを減らしても、血液中のコレステロール値に変化が表れないのは、このためです。

 しかし、今の話をすると、次のような反論が返ってきます。「だったら、これまで和田さんが言っていた『お肉を食べろ』とか『脂を摂れ』というのもムダなのでは?だって、血液の中に増えないんでしょ?」

 なるほど、鋭い指摘です。でも、私が「肉を食べよ」と勧めるのには、れっきとした理由があるのです。