強盗犯にとってハードルの高い家
意外にも古典的な泥棒対策が実は有効

 次に、強盗犯が嫌う家です。

1.警備会社のセキュリティ・システムに入っている家

 一般の警報装置は、外からの侵入者に対して赤ランプが回ったり、警告音が鳴ったりするだけですが、セコムなど民間の警備会社のセキュリティ・システムでは、なにか異常があると監視センターなどに通報され、10分前後で警備員が現地まできてくれます。

 そして、警報が鳴った時点で警察にも異変が通報されるシステムになっているので、強盗犯にとってはかなりハードルが高くなり、その家を狙うのを敬遠します。

2.家の敷地に防犯砂利が敷いてある家

 家の玄関周りや入り口周辺に防犯砂利が敷いてあると、人が入ってくると歩くたびにギュッギュッと音がするので、住人が気づきやすくなります。やはりそのような対策をしていると、侵入者は嫌がります。

 また、同じように犬がいるかいないかでも違います。室内外に犬がいるとわかると、その家をターゲットから外すというデータもあります。

ポイント
 ポツンと一軒家のような環境や高い塀で内部が見えにくい家は、強盗にとっては仕事がしやすい。泥棒や侵入者が嫌がる家にしておこう。

複雑化する振り込め詐欺の手口
平常心を煽ってくる詐欺師たち

 ひと昔前は、「オレオレ詐欺」と言われたように、犯罪グループが息子などを装って、「オレだよ、オレ。じつは痴漢で捕まっちゃって、示談金で至急300万円必要なんだ」などと高齢者に電話をかけ、受け取り役(受け子)がお金を直接受け取りに行ったり、ATMから振り込ませたり、送金させたりするのが詐欺の手口でした。

 この手口が世の中に広く知られるようになると、今度は詐欺グループは息子を演じるだけでなく、警察官役、弁護士役、被害者役などになって入れ替わり立ち替わり電話に出て、高齢者を騙す手口へと進化していきました。

 例えば、息子役の詐欺師Aが悲壮な声で「車で事故を起こして人を轢いてしまった」と電話をかけてきます。

「えっ」と驚いていると、警察官役が電話に出て「息子さんが事故を起こし、今、被害者が運ばれた病院にいます」と畳みかけ、さらに被害者の弁護士役に替わって、「今すぐ示談金を支払えば、息子さんは示談が成立して逮捕されなくて済みます」と、お金を振り込むように要求します。