■トップは仲間の誰よりも努力し、結果を出し続ける必要がある

自らの成長なくして、いい仲間は集まらない<br />――何か一つ、突出した実績を作ってみよう<br />【トレンダーズ代表 経沢香保子<br />×ビズリーチ代表 南壮一郎】(後編)

 さきほど、「仲間ではあるけれど、嫌われることがあってもいい」とおっしゃっていましたが、それって大事なことなんじゃないかと思います。僕には、自分では気づかないような失態に対し、ちゃんと注意してくれる仲間がいる。また、あれこれ口出しする僕に対して苦言を呈してくれる仲間もいる。嫌われるというのとは少し違いますが、仲間とはズルズルとした関係でいたくはありません。

 社長としてのあり方に関して、仲間との関係で心がけていることはありますか。

経沢 成長し続けている社長の姿を常に見せるように心がけています。一瞬でも気を抜いたら、みんなはけっこう敏感に感じ取りますよね。ちょっと手を抜いたり、疲れたから休もうと思うと、だいたいバレます。

 だから、「社長はあんなにがんばっている」と思わせるということは基本かなと考えています。さらに、「社長はこんなに結果を出している」「社長は自分たちをよく見てくれている」というのも重要です。そうでないと、みんなをやる気にさせることはできません。

 仲間というのは、僕からすると原動力です。僕はずっとチームスポーツをやってきたせいか、仲間がいるから僕もがんばれるという意識が強いんですよね。だから、仲間は自分ががんばるためのサポーターでもあり、チームメートでもあり、親みたいなものなんです。そして、経沢さんがおっしゃっているように、そんな彼らを引っ張っていくには、僕がいつも一番がんばっている必要があると意識しています。

 別に社長というポジションにすがっているわけではないんです。けれど、トップとして常に努力を続けていかなければダメだということは、ひしひしと感じています。