大学別の就職者数は、企業の人気や勢いなどを表す分かりやすいバロメーターだ。そこで、長期連載『コンサル大解剖』の本稿では、前回のコンサルファームに引き続き、最新の主要IT・SIer企業の大学別就職者数の一覧を作成した。東大に早慶、MARCH……大量採用が常の上位IT企業だが、トップ大学から学生を獲得できているのはどの企業なのか。最新の実態を明らかにする。(ダイヤモンド編集部 山本 輝)
IT企業の大学別の採用人数は?
11大学14社の就職者数一覧
前回の『東大・早慶…「コンサル就職者数」大公開!【トップ11大学・24年版】アクセンチュアが400人超、ビッグ4を上回ったファームは?』では、主要コンサルファームを対象に、11大学の大学別就職者の最新データを明らかにした。
そこで本稿では、前回に引き続きIT・SIer(システムインテグレーター)企業の大学別新卒採用数を明らかにしよう。
近年、IT企業とコンサルの境界があいまいになり、両社が競合する局面も増加している。アクセンチュアやBig4、国内総合系のファームを中心にITサービスの強化に注力するコンサルがある一方、富士通やNTTデータなどのIT企業側もまた、上流案件に深く食い込むべくコンサル機能を強化している。つまり、人材獲得の面においても、コンサルとIT企業の垣根が低くなりつつあるのだ。
今回の記事では、トップ11大学を2024年春までに卒業した就職者を対象に、IT企業14社の大学別採用数を集計した。
その結果を見ると、NTTデータや富士通などが約300人強に及ぶ大量採用を行っており、しかも、そのうち東大卒がそれぞれ27人、20人と高学歴の学生も数多く獲得していることが判明。ところが、東大卒の人数にフォーカスすると、その両社を大きく上回る数の東大生を採用している“有力企業”の存在も明らかになった。
早速、次ページでその詳細を明らかにしていこう。
対象大学:東京大学、慶應義塾大学、早稲田大学、上智大学、東京理科大学、関西学院大学、同志社大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学