大学別の就職者数は、企業の人気や勢いなどを表す分かりやすいバロメーターだ。そこで、長期連載『コンサル大解剖』の本稿では、2024年春に卒業した有力大学の学生の就職実績を基に、主要コンサルファームの大学別就職者数の一覧を作成した。東大に早慶、MARCH……コンサル採用が依然衰えない中、トップ大学から学生を獲得しているのはどのファームなのか。最新の実態を明らかにする。(ダイヤモンド編集部 山本 輝)
新卒採用が急増したファームは?
11大学22社の就職者数一覧
いまやコンサル業界は、学生にとっての花形業界だ。
ワンキャリアが2024年5月に発表した調査によると、26年卒の東京大学・京都大学の就活人気ランキングのトップは野村総合研究所で、2位にボストン・コンサルティング・グループ、3位にアクセンチュアがそれに続く。
トップ10のうち、8社をコンサル・シンクタンクが占めており、高学歴の学生を筆頭に、新卒のコンサル業界への関心が一層高まっているのだ。
そこで気になるのが、各社の大学別の就職者数だ。大学別の就職者数は、企業の人気や勢い、ブランド力といった“実力”を分かりやすく示すバロメーター。採用数を伸ばしていたり、トップ大学から採用できていたりすれば、それだけファームとしての成長力やプレゼンスが高いといえる。
今回、ダイヤモンド編集部では、23年度(24年3月まで)に卒業した有力大学の就職者の実績を基に、主要コンサル別の就職者数を集計した。
昨年来、一部ファームなどで成長が減速するような動きもみられ、“コンサル不況”がいよいよ到来するという懸念も浮上したが、集計の結果判明したのは、足元では各社の新卒採用意欲は衰えておらず、全体的には新卒採用者数が増加傾向にあるということだ。
引き続きコンサル王者のアクセンチュアの大量採用に目を見張る一方、中には、大量採用を進めてきたBig4各社を上回るような新卒の“爆買い”を進める企業も存在するなど、従来のイメージと異なる採用の変化が、さまざまな企業で生じている。
早速、次ページでその詳細を見ていこう。
対象大学:東京大学、慶應義塾大学、早稲田大学、上智大学、東京理科大学、関西学院大学、同志社大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学