さて、大切なのは、チームメンバーのことを知った後のステップです。知ることがゴールではありません。むしろ、リーダーとしてチームをマネジメントするための出発点にようやく立ったに過ぎず、本当の勝負は、知り得た情報を使って、これからどうマネジメントをしていくかにかかっています。
そこでここでは、メンバー個々の特性やチームの状況を考慮した上で、仕事のアサインや、メンバーの育成、チームのタスクの取捨選択などについて、リーダーがどうマネジメントすべきかを1つずつ解説していきます。
例えば、メンバーの強みを最大限に活かす戦略を採用したり、メンバーの弱点を補強するための育成計画を立てたりすることもマネジメントの一環です。
どんなに優れたチーム・マネジメントも、その第一歩は「メンバーを知る」ところから。メンバーとの信頼関係を築き、彼らを成功に導くためにも、時間をかけてでもメンバーを理解しましょう。
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どんな組織であっても
優秀なメンバーは2割だけ
一般的に、組織やチームは2-6-2の法則で構成されています。
すなわち、優秀な上位層が2割、平均的なミドルレンジの人材が6割、下位のグループが2割に分かれるという考え方です。
これは、「働きアリの法則」から来ているといわれます。働きアリの集団は、かなりの「働き者」が2割いて、並みの「働きアリ」が6割、ほとんど働いていない「怠け者」が2割います。不思議なもので、ここから怠け者を排除しても、残った集団で2-6-2の構図が出現します。アリも人間も、集団になるとこの2-6-2のバランスになるというのです。
マネジメントをする立場としては、組織やチームは2-6-2の構成になることを理解しておいたほうがいいでしょう。