「御社が第一志望です」で見極められていた“ある資質”
皆さんは、就職活動の面接で「御社が第一志望です!」というフレーズを使ったことがあるでしょうか。おそらくないという人は少ないと思います。
では、そのセリフを「本当は第一志望ではない会社」に使ったことはないでしょうか。
別に責めているわけではないので安心してください。実は、面接官も学生が本当に第一志望かどうか、嘘をついているかどうかを見極めるためにこの質問をしているのではないです。
この質問はとても良く出来た質問で、この学生がいかに第一志望っぽく振る舞えているかを測るためのものなのです。
これは入社後も会社の文化に染まっているように見せることができて、組織に馴染むことが出来るかどうかを判断する指標になります。面接官側も、安心して次の自分より偉い面接官に学生をパスできますしね。逆にこの質問に正直に「実は他の会社が第一志望で……」と答えられてしまうと、面接官はその学生を上に通しづらくなります。なぜなら、せっかく次の面接に進んでもらっても辞退される可能性があるためです。
このように、就職活動では気づかないところで面接官からサイレント減点されていた、ということになります。
職場に点在する「サイレント減点」の罠
職場にも実はこのような「サイレント減点」トラップが大量に存在しています。職場で「誰もわざわざ指摘しないけれど、実は評価が下がってしまっている」ことです。
一概に「これ」というものがあるわけではないのですが、よくある代表的なものは以下です。
・飲み会の幹事で手を抜く、仕切りが下手である
・早朝出勤を奨励している会社で、朝早く出社しない
・専門用語を誤用する
会社や部署の文化によって、この基準は異なります。
しかし、その文化・社風に逆らってしまったことによって発生した「評価の減点」は、定量評価には反映されませんが、「なんとなくのイメージ」=定性評価にはしっかりと反映されます。
職場の出世する人はこういった「サイレント減点」リスクがどこに潜んでいるのかに常にアンテナを張り、見極めています。
余計な減点を避けることが出世の近道であることは言うまでもありません。皆さんも、自分の職場の「サイレント減点リスク」を見極めてみてください。
(本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』の著者に取材した特別な書き下ろし原稿です)
本部公認で副業としてブログを運営する、年収1400万円の現役メガバンク行員。10年以上メガバンクという極限の環境で生き残り、最短で出世街道を歩んでいる。新卒で配属された支店で猛烈なパワハラ上司に理不尽に詰められ続ける過酷な労働環境の中、理系的な分析手法によって独自の「高コスパな仕事術」を編み出す。証券会社に出向して花形の投資銀行業務に携わった後、銀行に戻って上場企業を中心とした大企業営業を経験。現在も本部勤務を続けている。