能登半島地震の被害が大きかった石川県
前年16位から5位に上昇した理由とは……

 2024年元旦に発生した能登半島地震は、石川県を中心に甚大な被害をもたらした。しかし、今回のランキングでは、前年16位だった石川県は5位に上昇している(冒頭の説明の通り、このアンケート調査は、震災から約半年が経過した2024年6月27日から7月8日にかけて実施された)。

 石川県の幸福度の順位は前年よりも低下しているが、「生活満足度」「愛着度」「定住意欲度」の順位が前年より上昇している。特に愛着度が14位から4位、定住意欲度が15位から7位と大きく上昇した。

 田中社長は、「能登半島では生活が困難になるほどの被害を受けたが、金沢市など県内の多くの市町村で、生活に困るほどの大きな被害を受けていない人たちは、大きな被害を受けた地域や人々への支援や応援の意識を強めた。これは、「石川県」への愛着そのものではないか。結果として、被害を受けたにもかかわらず地域に対する愛着が他県よりも高まり、定住意欲度も上昇したのだろう」と分析する。

 また、「誇り度」も14位から4位に上昇し、全国平均の65.1点を5点以上上回る70.8点となっている。

 地震の影響を受けた地域では、地域社会が一丸となって復興に取り組み、地域内外からの支援も受けている。不断の復興努力や団結力、支援活動が住民の誇りを高め、その結果、持続度の向上につながったと考えられる。

(フリーライター 西嶋治美)

*6ページ目を加筆しました。(9月7日12:00 ダイヤモンド・ライフ編集部)