本当は300秒かけて
混ぜるべきなのかもしれない
こうなってくると、人はさらなる高みを目指したくなる。60秒以上混ぜたら、どういう味になるのか。300秒での「オレがオレじゃなくなる。」とはどういうことなのか。
5分混ぜ続けるのは腕が疲れたが、それほど苦には感じなかった。
湯を沸かし、5分待ち、5分かき混ぜる。有に10分以上かかっているので、これはもはや手軽なインスタント食品とは言えないのではないかと思わなくもないが、かき混ぜただけの甲斐はあった。
マイルドさが増したように感じられたのである。これは、5分かけて混ぜることでルーの温度が多少下がることも影響しているのだろう。カレーはいったん冷ますことで味が馴染むことはよく知られている。猫舌でも舌をやけどしない仕上がりとなるのもうれしい。
もしかすると、日清が本来推奨したいのは、300秒混ぜなのかもしれない。しかしそれではインスタント食品としての負荷が高すぎ、一見さんに逃げられる恐れが高い。だから「30秒でOK」という表向きの案内をしておいて、沼にハマった人が混ぜに混ぜてこの事実に気づくのを待っているのではないだろうか。
もしそうだとしたら、筆者も日清の策にハマった一人である。
当初はレンチン商品だったが
お湯かけに変更でブレイク
そういえば、カレーメシっていつ登場したのだろう。そう思い調べてみたところ、前身の「日清カップカレーライス」は2013年9月発売で、なんとすでに10年以上のロングセラーだった。
ご存知の方はご存知であろうが、発売当初はレンジでチンする調理方法だったところ、2016年のリニューアルでお湯かけ方式となり、ここで売り上げが急激に伸びたのだそうだ。