元週刊連載マンガ家という私の経歴も珍しい(おそらく史上初)ですが、かつて紅白歌合戦に出場するほど人気を集めた音楽グループSPEEDのメンバーの1人である今井絵理子議員や、薬剤師として働いていた神谷政幸議員など、多彩な人たちがいます。もちろん、なかには、元会社員だったり、家族が政治家だったという人もいます。

世襲だろうが新人だろうが
働く人には場が与えられる

(2)優秀な世襲議員も多数いる

 世間から批判を集めがちな「世襲議員」ですが、彼ら彼女らの全員が議員としての資質に欠けるかというと、そうとは思いません。特に印象的なのは、塩崎彰久議員の存在です。祖父も父親も政治家だったという世襲議員の塩崎さんですが、とにかく能力が高い。政治家になる前は弁護士として働き、専門誌が選ぶアジア最優秀弁護士にも選ばれています。さらには生成AIの「ChatGPT」を手掛けた会社の代表や、Googleのトップまで党の会議に呼べる人脈も有するわけです。

 世襲ゆえに強い風当たりに負けないよう努力されているのではないでしょうか。世襲だからといって、決して楽をしているわけではない――これは政治の世界に入って私も初めて知ったことでした。

(3)新人が意外と抜擢される

 議員の数が多く歴史もある組織だとたとえ優秀な仕事をしてもなかなか認めてもらえない……。そんなイメージがありますが、自民党に関してはそれとは真逆の印象を受けました。

 私がSNSで連載しているマンガ「国会にっき」のように新しいチャレンジにも寛容ですし、それがきっかけで自民党女性局が発行している機関誌「りぶる」での連載を任されたりもしました。また、普段の働きが認められて、わずか1年で自民党の重要会議である政務調査会での役職数は倍になりました。結果を出した分だけ、抜擢してくれる環境を実感しています。

 というように、1人の議員として自民党に入ってみると、「(失礼ながら)思ったよりも保守的ではなく進歩的な環境だな」という印象が強いです。もちろん、なかには改革されるべきこともたくさんあると思いますし、何よりも国民の皆さんに誠実でいなければと気を引き締めなおす日々です。