「職場の飲み会には、正直行きたくない…」
職場にいる「イマドキ若手」が飲み会に行きたがらない……。あなたは、その真の理由をご存じだろうか。もし「初めの頃は参加してくれたのに、その後パッタリ来なくなった」としたら、あなたは既に部下に敬遠される「残念な上司」になっているかもしれない。
そんな飲み会で特に嫌われるコミュニケーションの代表例が「相手にマウントを取る」だ。「『いや、自分はマウントなんかしていない』と思っている人ほど要注意」そう語るのは、『ビジネス会食完全攻略マニュアル』を上梓した広告代理店卒・アルコールに弱い著者のyuuu氏と、『人生が整うマウンティング大全』の企画・プロデューサーで実業家の勝木健太氏だ。全5回の連載で「部下に嫌われないコミュニケーションのコツ」をお送りする本企画。初回は、無意識に言ってしまいがちな「嫌われる超NGマウントの特徴」を語った――。(構成=ダイヤモンド社・榛村光哲/執筆=森遥香)
【40代以上は要注意】無意識にやっている危険マウント
健康・不健康マウント
――飲み会でよく話題に挙がるマウンティングを教えてください。
勝木健太(以下、勝木) 健康マウントですね。40歳あたりを過ぎた社会人が言ってしまいがちです。
yuuu あるあるですね。逆に、「やばい! 健康診断で血圧165だった」という不健康マウントを取る人もいます(笑)。不健康マウントを使うのは広告代理店マンや商社マンに顕著に見られる傾向があります。「ちょっと痛風が…」と痛風に価値を見出して痛風マウントを取る商社マンに会ったこともあります(笑)。
ちなみに、人が不健康マウントを取る理由は「可哀そう」と思われることではありません。周囲から「傷を抱えていても飲みに行くヤツだ」と思われることで、マウントを取りたがっているのです。例えば、飲み会に松葉杖をついて参加した同僚がいたとします。「骨折してでも飲みたいやつ」というキャラを確立させた同僚は皆の注目を一気に浴びて、話題をかっさらうイメージはしやすいですよね。
勝木 起業家界隈では、満身創痍マウントを取る人が多いですね。「問題解決のために疲れ果ててもがんばる自分」というキャラクターの確立が主な目的だと思われます(笑)。
懐の深さマウント
――健康・不健康マウントは40歳以上の人が使いがちとのことでしたが、他にも特定の世代で使われるマウントはありますか?
yuuu 会社で比較的高い役職に就く人にとっては、「役職が高いのに若手が気軽に話してくれる」というマウントもあるかもしれません。
例えば、「入社1年目の若者がゴルフ行きたいって言ってきてさ、」という感じで話しているとしたら、「食い気味に話しかける若者に対して困惑しつつも『嬉しい』」という建前を話しています。
ですが、本音は若者に対してもフラットにコミュニケーションが取れる自分って許容度が高いよねというマウントを取りたいだけなんです。それを間接的に伝えています。
勝木 言い換えるなら、懐の深さマウントですね。