奇跡は自分のなかにある、だから生まれ変わりさえすれば、きっと人生の逆転劇を起こせるに違いない――。「やればできる!」と思考が変わる話題のベストセラーが日本に上陸。31歳、一度は人生をあきらめた著者が再起できたのは、古今東西の成功者たちが持つ「6つのマインド」にあった。3000冊を超える本を読み、抽出された「プラス思考」「決断力」「切実さ」「愚直さ」「謙虚さ」「根気」を武器に、一度しかない人生、「なりたい自分」になる方法を1冊に凝縮。新刊『たった一度でもすべてをかけたことがあるか』から「自分ならできる」と信じられるノウハウを紹介する。

なぜ、人は他人と比較して優劣感を抱くのか?Photo: Adobe Stock

比較はやめる

 資本主義の原理は「自由競争」です。経済学の父アダム・スミスが『国富論』で述べたように、「我々が食事にありつけるのは、肉屋や酒屋やパン屋の善意のおかげではなく、彼らが自分の利益に関心を持っているから」です。

 競争はうまく使えば、健康的でよい刺激になります。しかし、常に人に勝つために争っていれば、決して謙虚な人にはなれず、自分だけの道を愚直に歩むこともできません。人と比較することは、常に勝者と敗者を分け、あなたを競争の無限ループのなかに閉じ込めるでしょう。

 他人との比較は、私たちのなかのどこかに劣等感が存在しているために起こります。比較して優越感を抱くのは、そもそも劣等感があるからです。学歴や家柄、ルックスなどがよくて、あなたの劣等感を刺激するような相手にも、必ず悩みがあります。比較をすれば切りがありません。

 あなたは存在するだけで、十分に愛される資格があることを忘れないでください。私たちの競争相手は他人ではなく、昨日の自分自身です。昨日より今日、今日より明日、もっとよい自分になれるよう努力しましょう。

(本記事は、『たった一度でもすべてをかけたことがあるか』から抜粋、一部編集したものです)