政府の地震調査委員会でも日本海の海底活断層の「長期評価」は進んでおらず、その多くは「全国地震動予測地図」に反映されていない。たとえば、同じ日本海でも北陸から九州北部にかけてのデータが不十分で発生確率が計算されていない。日本海側の地震は繰り返し周期がはっきりとせず、不明な点が多いからである。その結果として、日本海で起きる地震の危険性が地域住民へ十分に伝わっておらず、太平洋側と比べると防災対策が遅れていた。
ちなみに、日本海ではプレート境界で沈み込むプレートが跳ね返ることで起きる海溝型の地震は起きない。過去の履歴を見ると規模はM8クラスの地震までで、東日本大震災や南海トラフ巨大地震のようなM9クラスの巨大津波と地震は発生しないと思われる。
しかしながら、M7.6でも2024年のような大災害となることを知り、今後は日本海東縁ひずみ集中帯の活動を注視し、地震と津波の発生に引き続き警戒する必要がある。