夏休みが終わればいよいよ入試に向けての仕上げの時期にはいってきます。どのようにして最終的な志望校を確定するのか、過去問はどのように進めればよいのか? 塾がお膳立てしてくれる最難関校はともかく、それ以外の学校を志望している子の親御さんは意外に情報がないといいます。子どもを本当に伸ばしてくれる志望校の見極め方や選び方、その志望校に合格するための効果的な「過去問対策」をやり方を、大人気プロ家庭教師の安浪京子先生が詳細に説明した『中学受験 大逆転の志望校選びと過去問対策 令和最新版』から抜粋して、そのノウハウの一部をご紹介します。

【中学受験のカリスマが教える】親がやるのは難しい「国語の記述採点」はここに注目Photo: Adobe Stock

国語の「記述問題」の採点はどうやれば?

国語の記述採点を親がするのは至難の業です。しかも、部分点で点数を積み上げていくため、どこが何点に相当するか等はプロでなければ見当がつきません。
そのため、塾に解いた過去問を提出することになるのですが、塾や先生によっては過去問を提出してから2週間、あるいは1ヶ月後に採点答案が返ってくることもあり、その頃には子どももすっかり内容を忘れています。

そこで塾に過去問を提出する前に、まずは赤本の解答例を全文書き写し、自分の書いた答案と照らし合わせ、同じ部分、異なる部分の確認は最低限しておきましょう。
また、「小学校で習った漢字は漢字で書かないと×」など、採点基準に特徴がある学校もあります。そのあたりは塾の先生、あるいは学校説明会で必ず聞いておきましょう。

昨今は公立中高一貫校以外でも、適性検査型入試が適用される学校が増えてきました。その場合に作文を課されることがありますが、学校によって原稿用紙の使い方の指示が異なります。どれほど素晴らしい内容を書いても、「最初は一マス空ける(あるいは詰めて書く)」などの指示が守れていないと容赦なく減点されます。記述は「指示通りに書く」という点にも注意しましょう。

大学入試改革以降の大学入試を見据え、国語も記述量の増加が顕著です。本書のマトリクスは主に2023年度入試を元に作成していますが、2024年度も傾向の変わった学校がたくさんあります。
志望校の出題形式に変更があるかどうか不安な場合は最新の入試問題の記述量をカウントしてみて下さい。

*本記事は、『中学受験 大逆転の志望校選びと過去問対策 令和最新版』(安浪京子著・ダイヤモンド社刊)から抜粋・編集して作成したものです。